研究成果

「まなぶ はじめてのひらがな」の共同開発 ~"重度の身体障害児を対象とした"ソフト&"重度の身体障害を有する小児が自ら操作できる"ハード~


2014年06月04日

  • 人文・社会科学

2014年6月4日

 このたび、鈴木真知子 医学研究科人間健康科学系専攻教授は、株式会社クレアクトとの共同で、装置使用の前提となる「文字打ち」がまだできない子どもがパソコン操作により、自分の意思を伝えるための「まなぶソフト」を開発しました。

研究者からのコメント

左から鈴木教授、伊藤直弥氏(株式会社クレアクト 担当者)

 インクルーシブに向けた世界的な動きを受けて、2014年1月20日に日本でもようやく障害者権利条約が批准されました。一方、少子化であるにもかかわらず、重度の障がいを有するお子様の数は増加しています。また、重度の障害であっても視機能は最後まで残存するといわれています。

 これらの背景のもと、重度障がいのお子様のひらがな学習に役立つ教材コンテンツを、株式会社クレアクトと共同開発いたしました。今回開発したコンテンツにより、お子様の力が育まれるように、また、これまで気付かなかった力が可視化され、成長に向けた関わりのヒントが得られるようにと願っています。

主な特徴

  • パソコンをマウスやスイッチだけではなく、視線での操作も可能とするソフト(Tobii Communicator)を使った教材
  • 人気アニメの動画、画像、文字、読み上げにより、健常児と一緒に重度の身体障害児も対話感覚で、ほめてもらったり、教えてもらいながら「いろ」「かたち」「かず」「ひかく」「ひらがな」の意味を楽しく学べる。
  • 「はじめから」「おしまい」「つづき」ボタンで、自分のペースに合わせた学習ができる。
  • 生活体験が少なく、五感を使って理解してこなかった子どもたちの理解を容易にするため、動画や画像でイメージを膨らませ、動画に関連づけた問いにより、映像で得られた知識を復習しながら進めていける。

概要

 重度障害者用の意思伝達装置は、既に市販されていますが、装置使用の前提となる「文字打ち」がまだできない子どもが、パソコン操作により、自分の意思を伝えるための「まなぶコンテンツ」はこれまでありませんでした。

 今回開発したこの制作物は、目での操作を可能にする専用ソフト(※視線だけではなく、マウスやスイッチ操作にも対応可能)を用い、ひらがな学習を目指しているお子様用に「いろ」「かたち」「かず」「ひかく」「ひらがな」を学ぶための素材として選んだ動画と、画像、文字、読み上げによる「問い」から構成しています。また、コンテンツの内容は、学習に適すると考えて選択した(1)アニメ動画の映像の一部(それぞれ5~10分程度)と、視聴した後にその内容の理解を助けたり、理解を確認するための(2)問いを基軸にしています。用い方は、お子様が一人で自由に選択→決定→実行できる、あるいは保護者や教員とのやり取りの中で使用できるようにと考え、作成しています。

コンテンツ

詳しい研究内容について

「まなぶ はじめてのひらがな」の共同開発 ~"重度の身体障害児を対象とした"ソフト&"重度の身体障害を有する小児が自ら操作できる"ハード~


「まなぶ はじめてのひらがな」の共同開発 ~"重度の身体障害児を対象とした"ソフト&"重度の身体障害を有する小児が自ら操作できる"ハード~
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