附属図書館が所蔵する医学分野の貴重資料コレクション「富士川文庫」全点の電子画像を公開しました。(2018年4月26日)

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京都大学図書館機構は、附属図書館が所蔵する医学分野の貴重資料コレクション「富士川文庫」全点の電子画像を、京都大学貴重資料デジタルアーカイブに公開しました。

附属図書館が所蔵する「富士川文庫」は、約5,000点にのぼる医学書のコレクションで、富士川游(1865-1940)医学博士・文学博士から大正6年以降3回にわたって寄贈されたものです。富士川博士は、日本医学の生長過程を跡付ける「日本醫學史」編纂の参考資料として、学術的図書を広く系統的に収集し、明治以前の和漢の医書と、江戸中期以後、主として幕末期の西洋医学書の翻訳書からなる蔵書を構築しました。

今回新しく公開した資料の一つ、和蘭医書の翻訳書「和蘭全躯内外分合図及験号」には、筋肉系、循環器系、骨格系等を描いた紙片を重ね合わせて表現した人体解剖図が含まれています。

「富士川文庫」の電子化は平成10年度から進められていましたが、京都大学図書館機構では、平成28年度及び平成29年度に採択された大規模な電子化事業 により、平成28年度に約2,000タイトル、平成29年度に約2,700タイトルを電子化しました。今回1,647タイトルを京都大学貴重資料デジタルアーカイブに公開したことで、「富士川文庫」の電子化・公開事業が完了しました。

平成28~29年度電子化事業
「京都大学附属図書館所蔵「富士川文庫」保存・公開のための修復・電子化事業-わが国の医学の歴史を俯瞰する研究基盤構築のために-(機能強化経費)」
国文学研究資料館「日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画」
京都大学重点戦略アクションプラン オープンアクセス推進事業

「和蘭全躯内外分合図及験号」(京都大学附属図書館所蔵)に収録されている人体解剖図(一部)
左から4点は前面図、残りの2点は背面図。上から順に紙片をめくると、筋肉系、循環器系、骨格系等の解剖図が現れる。

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