留学には「海外留学に伴うリスク」で述べたようなリスクがあるので、十分な保険をかけていく必要があります。国際教育交流課では海外へ留学するに当たって、渡航前に治療費・救援費が無制限の海外旅行保険に加入するよう強く推奨しています。「既製のクレジットカードに保険がついているので大丈夫」と考える学生がいますが、クレジットカード等についているのは非常に簡易な保険で、十分に補償ができないことが多いのです。たとえば、虫垂炎の手術費用ひとつとっても、国によっては150万円以上かかるところもあり、クレジットカードに付帯の保険だけでは、手術費用だけで保険金額を越えてしまうことがあります。また、急な事故や病気で病院に運ばれる際の救急車の移送料は日本では無料ですが、海外では有料である場合が多いようです。

 海外の医療制度は日本と変わらないという錯覚に陥りがちですが、医師や看護婦の技術に驚くほどの差はなくても、世界各国の医療制度には違いがあることを認識しましょう。医療費については、海外旅行保険とは別に、健康保険や国民健康保険など、公的な医療保険の海外療養費の制度についても調べておきましょう。これは帰国後、「国内で保険医療を受けた場合に準じた医療費」が給付される制度で、日本では誰しも何らかの医療保険に加入しているので、旅行や留学で海外に出かける人のほとんどがこの制度を利用できます。国民健康保険の海外療養費制度については、あらかじめインターネットなどで調べ、診療内容明細書や領収明細書をダウンロードして渡航先に持っていくようにしましょう。

学研災付帯海外留学保険「付帯海学」について

本学では、学研災付帯海外留学保険「付帯海学」への加入を推奨しています。一般の海外旅行保険よりも約45%も割安なので、留学や海外でのフィールドワーク等に行かれる方は是非ご活用ください(私事のみの渡航は、本保険の対象とはなりません)。加入にあたっては、学研災に加入していること、海外渡航届を大学に提出していることが条件となります。不明な点は、所属の教務担当、国際教育交流課海外留学掛または、本保険のお問い合わせ先(取扱代理店)までご相談ください。

なお、申し込み方法については以下のWebサイトをご覧ください。

参考:海外旅行保険(留学保険)の種類と内容

種類 内容
傷害(死亡) ケガがもとで死亡した場合に、傷害死亡保険金額の全額が支払われます。
傷害(後遺障害) ケガがもとで後遺障害が生じた場合に、後遣障害の程度に応じて傷害死亡・後遺障害保険金額の4%~100%が支払われます。
傷害(治療費用) ケガがもとで医師の治療を受けた場合に、診療・入院費用等のかかった実費が支払われます。
疾病治療費用 病気がもとで医師の治療を受けた場合に、診療・入院費用等のかかった実費が支払われます。
救援者費用 死亡や3日以上の入院等で親族が現地に駆けつける場合に、交通費・宿泊料等のかかった実費が支払われます。
治療・救援費用 傷害治療費用、疾病治療費用、救援者費用を1つの担保項目としてまとめ、保険金額を共有化したものです。
  • なお、国際教育交流課で企画・実施するすべての海外派遣プログラムでは、治療・救援費用が無制限の保険への加入を学生に義務付けています。
疾病死亡 病気がもとで死亡した場合に、疾病死亡保険金額の全額が支払われます。
賠償責任 他人にケガをさせたり、他人の物を壊して損害賠償責任を負った場合に、賠償金等が支払われます。