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松田祐司 理学研究科教授、中家剛 同教授の仁科記念賞受賞が決定しました。(2014年11月11日)


2014年11月20日

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 松田祐司 理学研究科教授、中家剛 同教授が2014年度の仁科記念賞を受賞することになりました。仁科記念賞は原子物理学に関連のある分野で優れた研究業績をあげた研究者を表彰するものです。中家教授は、ともにT2K実験(東海-神岡間長基線ニュートリノ振動実験)国際共同研究グループを率いる小林隆 高エネルギー加速器研究機構(KEK)素粒子原子核研究所教授との共同受賞です。

受賞者 松田祐司 教授(物理学・宇宙物理学専攻物理学第一分野)
受賞業績 重い電子の2次元閉じこめによる新しい電子状態の創出
業績の概要  電子の集団が、強いクーロン反発力より相互作用し合う系の振る舞いを解明することは、現代物理学の中心的研究課題の一つです。このような効果の最も顕著な金属状態は、重い電子系化合物とよばれる希土類化合物で実現され、そこでは伝導電子の有効質量が自由電子の数千倍に達することがあります.松田教授の研究グループは、分子線エピタキシー技術により、世界ではじめて重い電子を2次元空間に閉じこめる事に成功しました。これにより、バルクの系では実現が不可能であった異常な金属状態や超伝導状態を創出しただけでなく、より一般的に電子間相互作用の強さの制御や、新しい自由度の導入を可能としました。2次元空間の重い電子やその界面では、新奇な機構による超伝導状態などの、様々な新しい物理現象の実現が期待できます。
 松田教授は、トムソン・ロイター(Thomson Reuters)社が選んだHighly Cited Researchers 2014に物理学分野で選出されています。
受賞者 小林隆 教授(高エネルギー加速器研究機構原子核研究所)
中家剛 教授(物理学・宇宙物理学専攻物理学第二分野)
受賞業績 ミューニュートリノビームからの電子ニュートリノ出現事象の発見
業績の概要  今回の受賞対象となった研究は「ミューニュートリノビームからの電子ニュートリノ出現事象の発見」です。中家教授らの率いるT2K実験では、岐阜県飛騨市神岡町にある巨大ニュートリノ検出器である「スーパーカミオカンデ」に向けて、295km離れた茨城県東海村の大強度陽子加速器施設(J-PARC)からミュー型ニュートリノのビームを打ち出しています。2013年7月にはミュー型ニュートリノが電子型ニュートリノへ変化する「電子型ニュートリノ出現現象」が存在することを世界で初めて明らかにしました。この成果により、電子型、ミュー型、タウ型の三世代あるニュートリノ世代間での振動現象のうち、未解明だったミュー型ニュートリノから電子型ニュートリノへの振動確率を解明し、今後ニュートリノでのCP対称性の破れの研究につながる手がかりを得ることが出来ました。
 2013年2月にはT2K実験国際共同研究グループのJ-PARCニュートリノビームグループが「世界最高強度ニュートリノビーム施設の実現による電子ニュートリノ出現現象発見への貢献」により2013年度諏訪賞を受賞しています。

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