医学部附属病院「がんクリニカルシークエンス検査」の検査メニュー追加について

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医学部附属病院では、がん患者さんのがん関連遺伝子変異を網羅的に解析する「がんクリニカルシーケンス検査」に2017年7月(予定)より新たな検査メニューを追加します。「がんクリニカルシーケンス検査」は、個々の患者さんのがんで起きている遺伝子変異に合った最適な治療を提供するプレシジョンメディシンに資する検査です。

同検査は、2015年4月に本学が日本で初めて臨床に導入して以来、原発不明がん、希少がん、標準治療に不応となったがんの患者さんを対象として、これまでに150名以上の方が検査を受けました。現時点で、本学医学部附属病院に加えて岡山大学病院、北海道大学病院、千葉大学病院の計4施設で同検査の受診が可能となっています。また、国内の他の大学等でも導入の準備または検討が進められています。

同検査は、米国のCLIA ※1 と呼ばれる臨床検査の法的基準を満たし、品質管理された体制で実施していますが、このたび、三井情報株式会社、理研ジェネシス株式会社の協力により、新たなメニューとして、国内の精度管理された検査施設での検査を追加します。これにより、段階的に検査期間の短縮、低価格化を進めていきます。新しい検査は、7月(予定)より先行して本学医学部附属病院から取り扱いを開始し、岡山大学病院、北海道大学病院、千葉大学病院でも順次開始する予定です。

さらに、今後は、本検査の有用性を示しながら、複数の医療機関と連携して先進医療への適用を申請することを目指していきます。

※1
CLIA(Clinical Laboratory Improvement Amendment; 米国臨床検査室改善法): 呼称 “クリア”
米国の臨床検査室改善法で検査の精度管理を行うもの。その認証を受けたラボは、定期的な査察などによって品質維持を図ることが求められ、検査における品質管理を保証するものとなる。

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