松本総長がベトナム・ハノイで開催されたハノイシンポジウムに出席しました。(2013年12月21日)

松本総長がベトナム・ハノイで開催されたハノイシンポジウムに出席しました。(2013年12月21日)

 ベトナム・ハノイにて、「神戸大学・京都大学・大阪大学・貿易大学・ハノイ理工大学・ハノイ国家大学 ベトナムハノイシンポジウム-日本ベトナム外交関係樹立40周年-」(主催: 池田泉州ホールディングス池田泉州銀行)が開催され、本学から松本紘 総長、小寺秀俊 渉外・産官学連携担当理事・副学長、藤井滋穂 地球環境学堂長、川口泰史 研究国際部長、新江利彦 京都大学-ハノイ国家大学共同オフィス所長、原田英典 地球環境学堂助教、藤枝絢子 同助教、研究国際部職員1名が出席しました。

 このシンポジウムは、2010年6月11日(金曜日)、関西から日本を元気づけようという目的で京都大学、神戸大学、大阪大学の学長が集まり開催された「関西活性化シンポジウム」(主催: 池田泉州ホールディングス池田泉州銀行)を発端としたもので、2012年9月6日(木曜日)に開催された中国蘇州シンポジウムに引き続くものです。今回は、ベトナムのトップ大学である貿易大学、ハノイ理工大学、ハノイ国家大学(アルファベット順)を招き、ベトナム・ハノイで開催する運びとなりました。

 シンポジウムには、日系企業現地法人やベトナムの大学から、駐在員、教職員、学生などが220名集まり、定員が200名であった会場に急きょ座席を増設する程の盛況ぶりでした。

 シンポジウムの前半は、「日本とベトナムにおける持続的発展の課題:エネルギー・環境・食糧・交通」と題した講演会が開催され、6大学から各大学を代表する研究者が講演を行い、熱い議論を繰り広げ、交流を深めました。本学からは、藤井学堂長が「アジア各国における衛生・水環境の現状および改善のための方策」について講演しました。

 シンポジウムの後半は、服部盛隆 池田泉州銀行相談役による主催者挨拶、福田秀樹 神戸大学長による開会の辞、小林利則 近畿経済産業局長および鈴木秀夫 在ベトナム日本大使館公使による来賓の挨拶で幕が上がりました。まず、6大学の学長による「グローバル人材とは何か。-関西とベトナムからグローバル人材を考える-」をテーマとした講演が行われました。松本総長の「グローバル人材育成にむけての京都大学の挑戦」と題した講演では、なぜグローバル人材の育成が必要とされているのか、と問題提起し、英語教育だけではなく、世界各地で生じている複合的な課題を解決できる次世代リーダーの育成が必要であるとし、方策の一つとして、思修館の取り組みを紹介しました。

 6名の学長による講演の後、宮本明彦 日本経済新聞社大阪本社編集局長が進行役を務め、築野元則 JICA関西国際センター所長、企業代表者として服部相談役を交えたパネルディスカッションが行われ、それぞれの大学が考えるグローバル人材や企業が求める人材、その育成方法について意見交換がなされました。

 松本総長は、閉会の辞で、「十年の利益のためには木を植えよ、百年の利益のためには人を育てよ」というホー・チ・ミンが好んで使ったベトナムの古いことわざを引用し、国を超え、産・官・学が一体となった育人が必要であると述べ、シンポジウムを締めくくりました。

 シンポジウムに並行し、本学、神戸大学、大阪大学の各総長・学長による相互の協力に関する協定書の締結式を執り行いました。当協定は、三大学の理念、特色、立地環境等を活かし、相互の協力を推進することで、世界における研究大学としての機能を強化・発展させ、ひいては日本および国際社会に貢献することを目的としています。

 


講演する松本総長

講演する藤井学堂長

パネルディスカッション

パネリスト集合写真

三大学協定締結式(左から平野俊夫 大阪大学総長、松本総長、福田学長)