分子から分子への共鳴トンネル現象を世界で初めて確認 ~分子間共鳴トンネルダイオードの実現に道~

分子から分子への共鳴トンネル現象を世界で初めて確認 ~分子間共鳴トンネルダイオードの実現に道~

用語説明

共鳴トンネル効果

トンネル効果の一種。二つのポテンシャルの壁(ポテンシャル障壁)をもつ量子井戸構造で、入射してくる電子のエネルギーが、二つのポテンシャル障壁に閉じこめられた電子のとるエネルギーと一致した時、エネルギーの減衰なしに障壁を通り抜ける現象

走査型トンネル顕微鏡(STM)、走査トンネル分光(STS)

STMは非常に鋭く尖った探針を導電性の物質の表面または表面上の吸着分子に近づけ、流れるトンネル電流から表面の原子レベルの電子状態、構造など観測する顕微鏡。STSは探針を基板に対してサブナノメートルの距離で静止して、電流-電圧特性を測定する電子的な分光法

π共役系分子

π結合の非局在化が分子上に拡がっている分子。共役の度合いにより、分子の半導体性が付与される。

最高被占有軌道(HOMO)、最低空軌道(LUMO)

HOMO(Highest Occupied Molecular Orbital)は電子に占有されている最もエネルギーの高い分子軌道で、LUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital)は電子に占有されていない最もエネルギーの低い分子軌道である。合わせてフロンティア軌道と呼ばれる。

負性微分抵抗

電圧を加えるほどに電流量が減少する現象

ピロール

窒素1原子を含む複素環式五員環芳香族化合物