国際シンポジウム「人種神話を解体する」

国際シンポジウム「人種神話を解体する」

「人種」は、生物学的概念としての有効性は今や否定されていますが、今日でも社会的には根強く存在します。本シンポジウムでは、国内外からさまざまな分野の研究者を招いて人種神話を解体することを試みます。これまでの人種研究は環大西洋地域の経験に偏重するものでしたが、本シンポジウムは日本・アジアの経験を重視しながら「見えないもの」「曖昧な存在」「はざまの領域」に光を当てることにより、人種研究の新たな地平を拓くことを目指します。

日時

2012年12月15日(土曜日) 13時30分~18時15分
2012年12月16日(日曜日) 9時30分~16時45分

会場

国立京都国際会館(市営地下鉄烏丸線「国際会館駅」下車すぐ)
(アクセス:http://www.icckyoto.or.jp/access/access.html

申し込み

参加ご希望の方は、ウェブサイトからお申し込みください。

※ 申し込みが11月30日(金曜日)を過ぎますと、同時通訳機と要旨集をご用意できない場合があります。なるべく早めに申し込みください。

対象

どなたでも参加になれます。

参加費

無料

※ 1日目終了後の交流会への参加は有料です。詳しくはこちらをご覧ください。

使用言語

日本語・英語(同時通訳あり)

プログラム

1日目
(15日)
第1部 Invisibility――「見えない人種」の表象

タカシ・フジタニ(トロント大学)
「天皇制・グローバル近代・視覚人種主義がもたらす不安」

斉藤綾子(明治学院大学)
「見えない差異と映画表象――被差別部落民の映画表象に関する一考察」

金 仲燮(キム ジュンソプ)(慶尚大学)
「見えない人種の編成――朝鮮半島における「白丁」の事例」

アリエラ・グロス(南カリフォルニア大学)
「米国の法廷における人種の科学とパフォーマンス」

 

若手リレートーク/ポスターセッション
「日本で人種・エスニシティを研究すること」

交流会(会費制)
2日目
(16日)
第2部 Knowledge――科学と社会の共生産

日下 渉(京都大学)
「フィリピンにおける米国の公衆衛生とハンセン病者の暴動」

アルノ・ナンタ(フランス国立科学研究センター)
「フランス人類学における「人種」概念批判」

石井美保(京都大学)
「インドにおける血液・贈与・「コミュニティ」」

竹沢泰子(京都大学)・加藤和人(大阪大学)・太田博樹(北里大学)
「遺伝学と生物医学における集団のラベリング」

第3部 Hybridity――「血」の政治学を越えて

司会:川島浩平(武蔵大学)

ダンカン・ウィリアムズ(南カリフォルニア大学)
「日本人・日系人の「ミックスレイス」の歴史」

成田龍一(日本女子大学)
「近現代日本における「混血児」のディスクール」

高 みか(立教大学)
「日本映画のなかの「混血児」表象」

工藤正子(京都女子大学)
「日本とパキスタンの国境を越える子どもたち」

問い合わせ先

E-mail: jinshu*zinbun.kyoto-u.ac.jp(*を@に変えてください)

関連リンク

http://race.zinbun.kyoto-u.ac.jp

主催

京都大学人文科学研究所

共催

科学研究費補助金 基盤研究(S) 「人種表象の日本型グローバル研究」

後援

日本学術会議