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輝け!京大スピリット

2025年秋号

輝け! 京大スピリット

競うことより、楽しむことに全身全霊。
アイデアが光るステージで魅了する吹奏楽団

京都大学吹奏楽団(KUSB)
団長 岩田佳太郎さん(教育学部3回生、写真中央)
指揮 岩村絃都さん(理学部3回生、写真左)
総務 川﨑百花さん(法学部3回生、写真右)

夕暮れの光が照らす部活棟から管楽器の音が流れてくる。一階南東の隅にある部室ちかくで熱心に練習するのは、京都大学吹奏楽団(KUSB)の団員たち。総勢200名を超す大所帯の楽団だが、意外なことにコンクールには出場していない。

「演奏の良し悪しは点数だけでは決まりません。自分たちが楽しいと思える音楽を大切にしています」と団長の岩田佳太郎さん。その言葉に、指揮の岩村絃都さん、総務の川﨑百花さんも深く首肯 しゅこうする。

音楽を楽しむことには妥協しない。KUSBの主要な発表の場は、年2回の定期演奏会。なかでも、6月のサマーコンサートでは、吹奏楽やクラシックの演奏に加え、ダンスや劇を盛り込んだ独創的な企画ステージで観客を楽しませる。「振付や脚本も自分たちで考え、音楽と融合したステージをつくりあげています」と岩村さん。有志の団員からなる企画委員会では、本番までに30回以上も会議を重ね、アイデアを磨き上げる。岩田さんは、2000年代に大流行したサンバがテーマの歌謡曲で踊るステージを2回生の頃に企画。

   

演奏会の3か月前から練習をスタートし、本番前には日曜日も練習に打ち込む。「楽しむこと」をモットーにしつつも、全体練習では心地よい緊張感が漲る

団長、指揮、総務2025年のサマーコンサートの第3部では、「光」と「音」をテーマにしたステージを披露。照明の演出と音楽を融合させて、木漏れ日や繁華街の光などを表現した舞台で観客を魅了した

「振付では指先の角度まで細かくこだわりました」と笑う。自分たちのしたいことだからこそ、納得できるまでとことん追い求めるのがKUSB流だ。

コンクールに出場しないこともあり、演奏の腕を磨きたい人から、楽器を演奏できるだけで楽しい人まで、関わり方は人それぞれ。自由な雰囲気に惹かれてか、ここ数年は入団者も増え続けている。それだけ足並みが揃いづらく思えるが、楽団をまとめるのは一人ひとりの「主体性」。演奏会の会場予約や資金繰り、普段の練習場所の確保まで、すべて団員が担当する。「意見のすり合わせはいつもひと苦労。でも、自分たちで一から手掛けるからこそ、これまでの演奏会はどれも記憶に残っています」と川﨑さんは楽しそうに振り返る。

より多くの人に聴いてもらいたいと、最近はYouTubeの動画投稿や演奏会のポスターの掲示などの広報活動にも熱を入れる。「ステージに立ったときに、観客席が埋まっているのがいちばん嬉しいよね」と声を揃える三人。演奏会後には、観客から寄せられたアンケート用紙の束を読みながら、「おつかれさま」と労いあう。「音楽を楽しむためのコンサートバンド」を掲げるKUSB。次はどんな音楽を届けてくれるだろうか。


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