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我が国初のアカデミアでの医師主導治験による国内外未承認薬の薬事承認~脂肪萎縮症を対象としたレプチン~

2013年3月25日

 先端医療開発スーパー特区「難治性疾患を標的とした細胞間シグナル伝達制御による創薬(難病創薬スーパー特区)」の中核拠点である医学研究科内科学講座内分泌・代謝内科および医学部附属病院探索医療センターは、脂肪萎縮症による糖尿病および高中性脂肪血症などの改善を目的とするレプチンの医師主導治験について、2012年4月に治験終了届けを提出し、この成績をもとに同年7月塩野義製薬株式会社より承認申請がなされ、2013年3月25日付で製造販売が承認されました。

概要

 脂肪萎縮症は、脂肪組織が消失あるいは減少する稀少難病で、難治性の糖尿病や高中性脂肪血症、脂肪肝などを呈します。これまでに有効な治療薬は開発されていません。

 近年、米国の国立衛生研究所や本学内分泌・代謝内科の臨床研究により、脂肪萎縮症では脂肪組織の消失あるいは減少により、脂肪組織から分泌されるホルモンであるレプチンの欠乏あるいは減少が病態形成に重要な役割を果たしていること、レプチンが脂肪萎縮症による糖尿病、高中性脂肪血症、脂肪肝などを著明に改善することが証明されてきましたが、未だレプチンは国内外で未承認薬のままでした。本学では、脂肪萎縮症に対するレプチンの薬事承認を目指して、2010年11月より医師主導治験を実施してきました。今回の承認は、我が国で最初のアカデミアでの医師主導治験による国内外未承認薬の薬事承認です。

今後の展望

 組換え型レプチン(ヒト)(一般名:メトレレプチン)の製造販売承認により、全国の脂肪萎縮症患者がレプチン治療を受けられるようになり、その予後が大きく改善するものと期待されます。

本医師主導治験は、先端医療開発スーパー特区「難病創薬スーパー特区」の中核プロジェクトであり、また、文部科学省「橋渡し研究支援推進プログラム」による支援を受けて実施したものです。2010年7月に独立行政法人医薬品医療機器総合機構への治験届を提出し、2010年11月より治験開始、2012年4月に終了届けを提出しました。

研究メンバー

  • 主任研究者
    中尾一和 医学研究科内科学講座内分泌・代謝内科教授 
  • 副主任研究者/治験責任医師
    海老原健 医学部附属病院 探索医療センター探索医療開発部准教授
  • 副主任研究者
    細田公則 医学研究科人間健康科学系専攻教授 
    清水章 医学部附属病院 探索医療センター探索医療開発部教授