輝け!京大スピリット 男子ラクロス部 - 京都大学広報誌『紅萠』

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輝け!京大スピリット

2019年秋号

輝け! 京大スピリット

成し遂げたい。「学生日本一」という感動

男子ラクロス部 主将
椎橋広貴さん (工学部4回生)

朝8時から気温30度超えの猛暑の中、ゴール裏まで回り込み、縦横無尽にフィールドを駆ける部員たち。スティックから放たれるシュートは時速160キロメートル。「地上最速の格闘球技」の名はだてではない。予定の練習メニューが終わっても、なかなかフィールドを離れようとしない主将の椎橋広貴さん。「主将は誰よりもラクロスに夢中ですからね」と、チーム運営を担う後輩の佐藤瑠奈さんは笑いながら椎橋さんの姿を追う。

1990年創部の京都大学男子ラクロス部(以下、KUL)は、関西学生ラクロスリーグ戦に第1回から参加。優勝7回・準優勝3回を誇る強豪だ。椎橋さんに入部を決意させたのは、「きみたちを絶対に公式戦に出場させる」という先輩のことばだった。「『京大から学生日本一』という文句に惹かれて新歓に行きました。『何かを成し遂げたい』という思いがあったんです」。実はその時期、KULは2年間の公式戦出場停止中だった。「復活を誓って社会人チーム『ファルコンズ』との試合に奮闘する先輩の姿に、胸が熱くなりました」。

ラクロスの特徴は、攻守のポジションごとの役わりや求められる技量が多岐に渡るところ。野球経験者は的確な送球、サッカーは相手をかわす俊敏性とフィールド感覚、剣道の集中力、卓球のフットワーク、それぞれの経験を活かせる活躍の場がある。高校球児だった椎橋さんは、自身を「器用貧乏なタイプ」と評する。「1、2回生の頃は無鉄砲な練習に結果が伴わず悩みました。3回生になって、『どうすれば』と自問しながら試行錯誤を重ねる中で、少しずつ力がつきました。分析力は誰にも負けません」。

「まとめる」よりも「ひっぱる」タイプ。「どうすれば」を言語化して伝え、100人を超える部員のスキルアップを後押しする。「なんとなく決まったシュートと、分析に基づくシュートとでは、その後の成長はずいぶん違います」。公式戦復帰3年目の昨シーズン、惜しくも準優勝に甘んじた。今シーズンは「学生日本一」への明確な道筋を立てて練習に励む。

練習風景

新入部員のほとんどがラクロス初心者。「努力の分だけうまくなる。活躍する選手はみんなラクロスに没頭しています」

KULの強みは戦術。「手数の多さを活かして意表を突く攻撃ができるのは、私たちならでは。先輩たちが積み上げた数かずの『型』を戦術に活かして、勝ちを重ねています」。たしかな手ごたえで「学生日本一」を狙う。

「ラクロスはマイナーなスポーツですが、京大でもラクロス界でも注目されるチームになりたいんです。KULの理念は『自己の研鑽 感動の創造』。本気で日本一をめざす一途な姿こそが、応援してくださるみなさんへの感謝の体現だと信じています」。インタビューを終えると、待ちきれない様子で、午後の作戦会議へと足早に駆けていった。

下級生が中心となるBチームの応援にて。関西Bリーグは、トップ層だけでなくチーム全体の強化を目的に、KULが他大学によびかけて創設した

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