京大ウィークス2012 当日の様子

京大ウィークス2012の期間中に全国各地15施設が公開イベントを行いました。 (2012年10月20日~11月3日)

  京都大学では、北は北海道から南は九州まで、全国各地に数多くの教育研究施設を展開しています。これらの隔地施設は、本学の多様でユニークな教育研究活動の拠点として重要な役割を果たすとともに、施設公開などを通じて、それぞれの地域社会における「京都大学の窓」として親しまれてきました。

  京都にあるキャンパスだけでなく、各施設の活動を知っていただくため、本年度も昨年度に引き続き、2012年10月20日(土曜日)~11月3日(土曜日)に「京大ウィークス2012」として、期間中、15施設で様々な公開イベントを集中的に行いました。

 今回初めて一般に公開された桜島火山観測所のハルタ山観測坑道などの施設公開や、農場での農業体験、北海道研究林での草木染などの体験教室、講演会などに全国で延べ5200名の方々の参加がありました。

 本学の全国各地の教育研究施設では、京大ウィークス以外でも、年間を通じて市民の皆様に参加していただけるイベントを行っています。ぜひご参加いただき、多様でユニークな教育研究活動を体感してください。

「京大ウィークス2012」各施設の公開イベント

A. 北海道研究林 ミニ公開講座 北海道白糠郡白糠町
B. 宇治キャンパス公開2012 京都府宇治市
C. 桜島火山観測所 施設公開 鹿児島市
D. 宇治川オープンラボラトリー 公開ラボ 京都市伏見区
E. 原子炉実験所 アトムサイエンスフェア 実験教室 大阪府泉南郡熊取町
F. 徳山試験地 連携協定締結記念公開講座 山口県周南市
G. 生態学研究センター 一般公開 滋賀県大津市
H. 芦生研究林 芦生の森自然観察会 京都府南丹市
I. 花山天文台 一般公開 京都市山科区
J. 白浜海象観測所 観測塔見学・海象観測の実体験 和歌山県西牟婁郡白浜町
K. 瀬戸臨海実験所 施設見学会 和歌山県西牟婁郡白浜町
L. 霊長類研究所 第22回市民公開日 愛知県犬山市
M. 信楽MU観測所 MUレーダー見学ツアー2012 滋賀県甲賀市
N. 火山研究センター 文化財登録記念講演・施設公開 熊本県阿蘇郡南阿蘇村
O. 京大農場オープンファーム2012 大阪府高槻市

A. 北海道研究林白糠区 ミニ公開講座「自然観察・草木染め」(10月20日)

 フィールド科学教育研究センター 北海道研究林白糠区では、ミニ公開講座「自然観察・草木染め」を開催しました。見本園を使った自然観察や草木染めを行い、10名の参加がありました。

 この北海道研究林は、釧路湿原、阿寒、知床の三つの国立公園と、近距離にあり、その地理的を生かし、樹木の識別、天然林の林分構造や動態、森林の垂直分布、人工林の保育作業、火山性土壌、凍土・雪氷に関する教育研究を行っています。


草木染の材料採集を兼ねた自然観察

草木染の完成披露

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B. 宇治キャンパス公開2012(10月20日~21日)

 宇治キャンパスでは、「京都大学宇治キャンパス公開2012」を開催しました。「知るよろこび 考える楽しさ-のぞいてみよう科学の世界-」をテーマとして公開講演会、公開ラボなど37のプログラムを行い、2,563名の参加がありました。

 この宇治キャンパスは、1947年木材研究所(現生存圏研究所)がこの地に移転し研究を始めました。現在、化学研究所、エネルギー理工学研究所、生存圏研究所、防災研究所など、主に自然科学・エネルギー系の研究所や研究科等が置かれており、最新鋭の教育・研究を行うラボが集まるテクノロジー開発の最先端地域です。


特別講演会の様子

公開ラボ「身のまわりの高分子材料」

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桜島火山観測所 施設公開(10月20日~21日)

 防災研究所附属火山活動研究センター 桜島火山観測所では、10月20日に観測坑道の見学を含む施設探検ツアー、21日に施設公開を行いました。施設探検ツアーには47名、施設公開には67名の参加がありました。

 この桜島火山観測所は、1955年に桜島南岳の噴火活動が始まってから5年後に設立され、50年もの歴史があります。この施設は火山活動研究センターの本館であり、1914年の大爆発で流出した溶岩原の上に建設されています。南九州には桜島をはじめ、霧島、薩摩硫黄島、口永良部島、諏訪之瀬島など活動的な火山が並んでいますが、観測所はこれらの火山に設置された衛星観測点からのデータを集約して研究を行う拠点となる施設です。


ハルタ山観測坑道を見学

桜島の東の観測基地に集う参加者

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D. 宇治川オープンラボラトリー 公開ラボ「災害を起こす自然現象を体験する」(10月21日)

 防災研究所附属流域災害研究センター 宇治川オープンラボラトリーでは、公開ラボ「災害を起こす自然現象を体験する」を開催し、255名の参加がありました。「流水階段歩行」「浸水ドアの開閉」「降雨流出」などの体験学習や「土石流再現実験」「波と津波の変化の実験」などを実施しました。参加者は、水の強さや水害の恐ろしさを学習しました。

 この宇治川オープンラボラトリーは、広大な敷地に数多くのユニークな実験装置を有する、世界でも有数の実験研究施設です。ここでは水災害および土砂災害に関する最先端の防災研究はもちろんのこと、消防、警察、自治体や企業の防災担当者の方々の研修も数多く実施しています。


実験装置に見入る参加者

人工降雨装置で豪雨を体験

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E. 原子炉実験所 アトムサイエンスフェア実験教室(10月21日)

 原子炉実験所では、「アトムサイエンスフェア実験教室」を開催し、52名の参加がありました。参加者は、「飛行機雲を作ろう!」「ペンの色が分かれちゃう?」の実験教室や、科学の楽しさを体験する体験コーナーを通じて、アトムの生み出す不思議な力を学びました。

 原子炉実験所は、1963年、「原子炉による実験およびこれに関連する研究」を行うことを目的に、全国の大学の共同利用研究所として京都大学に設置されました。以来、研究用原子炉(KUR)等の施設を共同利用研究等に利用しつつ、一貫して核エネルギーと放射線の利用に関する研究教育活動を進めています。


実験教室の様子

「PNA! 見てみよう! ボクラのカラダの設計図」の実験をする子どもたち

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F. 徳山試験地 周南市・京都大学フィールド科学教育研究センター連携協定締結記念公開講座(10月21日)

 フィールド科学教育研究センター徳山試験地では、「周南市・京都大学フィールド科学教育研究センター連携協定締結記念公開講座」を周南市徳山保健センターにて開催しました。「森から見える森里海連環」「海から見た森里海連環」をテーマとした講演を行い、55名の参加がありました。また、会場では、同センターに所属する隔地施設に関するパネルを展示・紹介しました。

 この徳山試験地は、1966年徳山市(現周南市)の緑化公園事業に伴い、現在地に移転しました。近年における檜皮などの文化財修復用資材の不足という社会的背景から、文化庁による資材確保のための研究に協力し、2007年度には「ふるさと文化財の森(檜皮)」(文化財のための備林)に大学演習林としては全国で2番目に設定されました。


公開講座の様子

パネル展示で施設を紹介

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G. 生態学研究センター 一般公開:学校で習わない生き物の不思議(10月27日)

 生態学研究センターでは、一般公開「学校で習わない生き物の不思議」を行いました。「琵琶湖淀川水系の環境」「葉もぐり虫の話」の講演と「CERの森・自然観察会」を実施し、64名の参加がありました。

 この生態学研究センターは、生態系や生物多様性の保全、さまざまな地球環境問題に対処する必要性の高まりを受け、その分野の基礎となる学際的な研究を推進させるため、全国共同利用施設として1991年に設置されました。現在は、特に「生物多様性および生態系の機能解明と保全理論」の研究を大きな目標として掲げています。


顕微鏡をのぞきこむ参加者

CERの森・自然観察会

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H. 芦生研究林 芦生の森自然観察会 入門編「秋の森を歩きながら樹木観察をしよう」(10月27日)

 フィールド科学教育研究センター 芦生研究林では、芦生の森自然観察会 入門編「秋の森を歩きながら樹木観察をしよう」を開催しました。参加者は22名で、芦生の森を歩き、また林内の研究プロットを見学し、自然と人の暮らし、森の歴史などを学びました。

 この芦生研究林は、フィールド科学教育研究センターの施設の中で最も面積が大きく、また大学から車で2時間と比較的近い場所にあることから、学生実習や研究に使用されることの多い施設です。人口100万人を超える大都市からこのような近い距離に原生的な温帯林が残されていることは世界的にも珍しいことから、教育・研究の利用だけでなく、一般者の見学も条件付きで許可しています。


職員の話を聞きながら研究林を歩く

樹木の説明を受ける参加者

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I. 花山天文台 一般公開(10月27日)

 理学研究科附属天文台 花山天文台では、一般公開を行い、望遠鏡による太陽、月などの観望、4Dシアターによる宇宙旅行体験や工作教室などを実施しました。390名の参加がありました。

 この花山天文台は、80年以上の歴史を持ち、45cm屈折望遠鏡、18cmザートリウス望遠鏡、70cmシーロスタット望遠鏡を用いて、太陽・太陽系天体の観測を行うとともに、飛騨天文台と協力して太陽・恒星活動の研究を進めています。また、歴史的価値の高い天文機器を保管展示しています。


望遠鏡での観測の様子

工作教室に参加する子どもたち

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J. 白浜海象観測所 観測塔の見学・観測船を使った海象観測の実体験(10月27日)

 防災研究所附属流域災害研究センター 白浜海象観測所では、5名の参加があり、田辺中島高潮観測塔の見学と、観測船での水温、塩分濃度の計測などの観測を体験しました。

 この白浜海象観測所は、定点観測施設である「田辺中島高潮観測塔」および観測船「海象」を用いて、田辺湾を中心とした沿岸域における気象(気圧、気温、日射、風向・風速など)および海象(水温、潮位、波浪、流向・流速など)に関する項目を観測し、海洋・陸面および大気の相互作用の解明に取り組んでいます。また、海岸・沿岸海洋災害の防止・軽減の観点から、波浪、高潮の発生・発達機構、津波、海況変動などに関する研究を進めています。


観測船から観測塔を見学する参加者

田辺中島高潮観測塔

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K. 瀬戸臨海実験所 施設見学会(10月27日)

 フィールド科学教育研究センター 瀬戸臨海実験所では、同実験所と附設の水族館の歴史やその役割についての講演と、実験所の研究室・書庫などや、水族館の展示水槽とバックヤードの見学を実施しました。11名の参加がありました。

 この瀬戸臨海実験所は、1922(大正11)年設立、今年で創立90周年を迎える理学部系としては日本で2番目に古い臨海実験所です。紀伊半島南西部の和歌山県白浜町に位置し、黒潮の影響を受けた豊かな自然環境を活かして、主に海産無脊椎動物の分類学・進化学・生態学に関する研究を進めています。また国立大学で唯一、水族館を一般公開しており、社会教育・学校教育に活用されています。


職員の案内による水族館見学の様子

教員の説明に聞き入る参加者

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フィールド科学教育研究センター 瀬戸臨海実験所のホームページ
http://www.seto.kyoto-u.ac.jp/

L. 霊長類研究所 第22回市民公開日(10月28日)

 霊長類研究所では、「第22回市民公開日」として、講演「想像するちから-チンパンジーが教えてくれた人間のこころ」のほか、チンパンジーやニホンザルの放飼場、展示資料室など、研究所内の施設の見学を実施しました。74名の参加がありました。

 この霊長類研究所は、人間の本性の進化的起源をこころ・からだ・くらし・ゲノムという総合的な視点から研究しています。共同利用・共同研究拠点として、同研究所に蓄積されてきた霊長類に関する総合的研究の実績を基に、国内のみならず、国際的な共同研究を進めることにより、我が国の霊長類学のさらなる発展をめざしています。


展示資料室を見学する参加者

施設の説明を受ける様子

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M. 信楽MU観測所 MUレーダー見学ツアー2012(10月28日)

 生存圏研究所 信楽MU観測所では、「MUレーダー見学ツアー2012」を開催しました。午前の部、午後の部の2回にわたり、大気観測用レーダー(MUレーダー)の見学ツアーや子供向けのイベント「気球観測デモンストレーション」「偏光板で万華鏡を作ってみよう」を実施しました。午前・午後合わせて170名の参加がありました。

 この信楽MU観測所は、さまざまな大気観測機器が集結し、世界有数の大気観測拠点となっています。機器の中核を担うMUレーダー直径約100mの円形アンテナを有する大気観測用レーダーであり、高度1.5km~400kmの大気の運動や循環を観測することができます。今なお世界で最も高機能な大型大気レーダーとして活躍を続けています。


イベント「気球観測デモンストレーション」

イベント「偏向板で万華鏡を作ってみよう」

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N. 火山研究センター 文化財登録記念講演・施設公開(10月29日~31日)

 理学研究科附属地球熱学研究施設 火山研究センターでは、同センター本館が本年、国の登録有形文化財に登録されたことを記念し、「文化財登録記念講演・施設公開」を実施しました。10月29日には「火山研究センター文化財登録の意義」「阿蘇火山から学ぶもの~共に生きる知恵と挑戦~」「ゴリラから学んだこと~霊長類学の世界~」の記念講演を開催し、30日、31日に同センターの一般公開を行いました。延べ460名の参加がありました。

 この火山研究センターは、わが国初の大学附属火山研究施設であり、また、現存するもっとも古い火山研究施設です。活発に活動する阿蘇山などにおいて、学生・若手研究者の教育・研究の場となっています。


講演会の様子

施設の説明を受ける参加者

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O.京大農場オープンファーム2012(11月3日)

 農学研究科附属農場では、「京大農場オープンファーム2012」を開催しました。「作物生産のサイエンス」をテーマとする公開講座、「イネの収穫」「渋柿の渋抜き」などの農業体験実習・公開ラボ、農場ツアーおよび農産物即売などのイベントを実施し、972名の参加がありました。

 この附属農場は、80年以上の歴史があり、開設以来、農場実習教育や農学の応用的・実証的研究を行っています。本館は開設当初の木造2階建ての洋風建築で、農場の田園風景と相俟って、都市空間の中に独特の景観を醸し出しています。農場はこの地域で最初に稲作が行われた弥生前期の安満遺跡に立地しており、約2600年にわたり、今でも稲作が綿々と続けられています。


農業体験実習「イネの収穫」

展示パネルを熱心に見る参加者

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