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本学の大学院生が、核融合実験炉の精密な模型(レゴブロック製)の建設に成功しました。(2017年3月3日)


2017年03月17日

  • ニュース 学部・大学院から


     エネルギー科学研究科修士課程2回生の杉山大志さん、坂根海志さんらのグループ(通称京大レゴ部)は、フランスで建設中の国際熱核融合炉(ITER)の精密な模型をレゴブロックによって実現しました。模型の建設は、ITER機構本部(フランスのサン・ポール・レ・デュランス)において、2017年2月28日から3月3日という短い期間で行われました。核融合炉工学を専門とする研究グループとして、工学的な正しさを志向して設計した結果、ビゴ ITER機構長からも称賛される出来栄えとなりました。

     杉山さんおよび坂根さんの現地への派遣費用は、京都大学学生チャレンジコンテスト(SPEC)2016からの支援を受けました。SPECは、京大生らしい自由かつユニークな発想、創造力を競い、選ばれたプロジェクトに対して、寄附を募って助成金として支給する、学生支援の取り組みです。

    ※ LEGOはレゴ社の登録商標です。

    建設中の様子

    ITER機構本部(フランス)に建設したLEGO-ITER

    大学院生からのコメント

     京大レゴ部は、エネルギー理工学研究所原子エネルギー研究分野に所属する大学院生が主体となって「LEGOによる最先端エネルギー工学モデルの社会との共有」を目指し、幅広い世代に親しまれているLEGOで製作した最先端装置を使い、核融合とエネルギーに関する教育・アウトリーチ活動を行っています。その一環として製作しているのが、未来のエネルギー源と期待される核融合炉の実験炉であるITER(イーター)です。

     今回、SPECの支援を受けて、修士論文提出後直ちに渡仏し、ITER機構本部のロビーにて集中的に建設を行いました。4日間という限られた滞在期間でしたので、事前にITER機構の科学コミュニケーション部門の方々と工程管理について調整するとともに、基本設計をしっかりと行いました。建設中はITER機構で働く世界中の研究者や技術者の注目を浴びつつ、現地で働く日本人スタッフの方々にも大変良くしていただきました。建設は順調に進みましたが、最終日に予期せぬトラブルが発生するなど、国際協力事業の難しさの一端をわずかながらも感じることができました。最終的には、「しっかりと工期と予算を守る」という日本人の高い労働規範と計画性、そして京大生の行動力を示すことができたと自負しています。

     SPEC事業のお蔭で大変素晴らしい経験を得ることができました。寄附していただいた方々、ご支援いただいた方々に感謝申し上げます。また、今後もSPECを通した京大生達のオモロイ活動にご支援いただけると幸いです。

    京都大学エネルギー科学研究科エネルギー変換科学専攻修士課程2年
    杉山大志、坂根海志(京大レゴ部)

    指導教員からのコメント

     当初は教員の科学アウトリーチの一環として開始された京大レゴ部活動ですが、現在では優れた感性と実行力のある大学院生が活動をリードしています。今回、約4万個にもなるレゴブロックを現地調達し、複雑な形状を有するITERの模型を予算内かつ期間内に建設することができたのは、修士課程における研究で培った高度な専門性を有していること、これまでの約4年間にわたる京大レゴ部活動が蓄積した設計の基盤を有していること、そして事前にITER機構本部科学コミュニケーション部との綿密な協議を進めていたことが要因であると考えています。このように、高い専門性とコミュニケーション能力を併せ持つ大学院生を当研究室から社会に送り出せることを誇りに思います。

    京都大学エネルギー理工学研究所原子エネルギー研究分野
    准教授 笠田竜太、教授 小西哲之

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