「京都大学サイエンスフェスティバル2018 -科学の頭脳戦-」を実施しました。(2019年3月16日)

公開日

本学は、大阪府・滋賀県・兵庫県・京都府・京都市・和歌山県・三重県・東京都・石川県・徳島県・徳島市・福井県教育委員会及び奈良県との間で締結している高大接続・高大連携に関する協定に基づき、「京都大学サイエンスフェスティバル2018 -科学の頭脳戦-」を国際科学イノベーション棟シンポジウムホールで開催しました。

本企画は、各教育委員会が選出した代表校による科学の研究発表大会であり、それぞれで深めてきた課題探究活動の成果を広く発表することによって、視野を広げる一助とすることを目的としています。研究発表は、発表要旨のまとめ方、課題設定の独創性、研究の発展性、全体の完成度、発表姿勢や声量の五つのポイントで評価し、優秀な発表を行った代表校には、総長賞および副学長賞を贈呈しました。

当日は、北野正雄 理事・副学長による開会挨拶を皮切りに、各校における日頃の真摯な探究活動の成果について、工夫ある意欲的な発表が繰り広げられました。各校の発表後には、会場の参加者との質疑応答が行われ、たくさんの質問や意見が飛び交いました。すべての発表に対して、北野理事・副学長と江島伸興 高大接続・入試センター特定教授から質問・アドバイスがあり、高校生たちはその言葉に真剣に耳を傾けていました。参加した高校生からは、「同じ年代であってもあれほどの研究ができるのかと改めて実感した」、「研究のアイデアは日常から思いつくものがとても多いと思った」、「全国から集まった高校生や京大の先生からのアドバイスや質問がとてもうれしかった」などの声が寄せられました。

表彰式では北野理事・副学長および江島特定教授による全体講評の後、総長賞および副学長賞に選ばれた代表校に、賞状並びに記念のトロフィー・楯が贈呈されました。13校の代表校は、いずれも非常にレベルの高い探究活動が行われており、プレゼンテーションの工夫や発表の姿勢も素晴らしいものとなっていました。

受賞校および参加校

各校の研究発表テーマは以下の一覧のとおりです。

総長賞

  • 和歌山県立向陽高等学校 「南海トラフ巨大地震を想定した通信インフラの迅速な復旧に向けて」

副学長賞

  • 兵庫県立明石北高等学校 「金属アルミニウムの塩基性での反応」
  • 大阪府立豊中高等学校 「矛盾する視覚情報に対するメダカの反応」

各校の研究発表テーマ一覧(発表順)

  • 奈良県立青翔高等学校 「遠心力による吸水について」
  • 三重県立津高等学校 「フタホシコオロギのオスとメスはどちらが長生きするのか」
  • 京都市立堀川高等学校 「エウロパの表面氷のサンプルリターン機構の開発」
  • 石川県立金沢泉丘高等学校 「波の性質を利用した津波被害の軽減」
  • 徳島県立徳島科学技術高等学校 「椅子の形状によって瞬きの量が変わる」
  • 京都府立桃山高等学校 「蜃気楼の発生を簡易的に予報する条件式の開発-琵琶湖での実地観測と室内実験の結果をもとにして-」
  • 福井県立藤島高等学校 「セリシンの抽出と分析」
  • 滋賀県立米原高等学校 「姉川流域の縄文時代の古環境復元 ~花粉化石と珪藻化石から見る姉川にできた堰止湖とその周辺の環境について~」
  • 徳島市立高等学校 「桁数から見る数列」
  • 東京都立小石川中等教育学校 「多段螺旋折り ~折り紙で正多角形を折る~」

北野理事・副学長による全体講評

江島特定教授による全体講評

総長賞を受賞した和歌山県立向陽高等学校

副学長賞を受賞した兵庫県立明石北高等学校

副学長賞を受賞した大阪府立豊中高等学校