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2006年10月24日

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パネル「グローバル大気観測」

広範囲の領域を同時観測する性能に優れた衛星を利用しグローバルな大気観測を行っています。


衛星からの水蒸気観測

ミリ波を用いた衛星観測装置(UARS/MLS)によって、これまで直接観測の少なかった上部対流圏のグローバルな水蒸気分布が分かるようになっています。上図はエルニーニョ現象が起こった時の、中図は平年時の年平均水蒸気分布で、下図はその差を示しています。平年時には西太平洋域を中心とした高湿度領域が観測されますが、エルニーニョ時には活発な積雲活動領域が東偏することに伴って、東太平洋領域で湿度が高くなっていることが分かります。


超伝導サブミリ波リムサウンダ JEM/SMILES

 国際ステーションの日本実験棟船外実験プラットホームを利用し、成層圏大気中のオゾン破壊に関連した微量気体を地球規模で測定する計画が進められています。搭載が予定されている装置(JEM/SMILES)は、超伝導技術を用いてサブミリ波領域の微弱な電波を高感度で測定するものです。これによって、微量気体のグローバルな分布が把握でき、地球の熱収支さらには気候変動の研究に役立てられます。