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  京都大学メールマガジン Vol.49
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   目次:
   ◆巻頭言:監事監査について 平井紀夫
     ◆総長賞受賞 片岡達哉、谷山彰、中井裕介、西野聡、牧野圭秀
   ◆大学の動き
   ◆研究成果
   ◆イベントのお知らせ
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◆監事監査について 平井紀夫

 京都大学の監事に就任し2年が経過しました。読者の皆さんの多くは、「監事がどのような役割を果たしているのかよく分らない」と思われているのではないでしょうか。監事は平成16年4月に国立大学が国立大学法人となった時に新設された役職です。監事は、国立大学法人法第10条により「国立大学法人の業務を監査する」と定められ、監査対象および監査事項についても会計だけではなく業務全般を適法性および妥当性の観点から監査する役割(京都大学監事監査規程第4条・第5条)を担っています。「業務を監査する」とは、同規程第3条に記されているように単に業務の不適正を監査するのではなく、業務の効果的・効率的な遂行を監査し、大学の価値を維持・向上させるような業務遂行がなされるように意見を述べることであると考えています。

 京都大学の業務は本部および部局の業務など極めて広い範囲にわたっています。そこで監事監査を「定期監査」と「臨時監査」に区分し、定期監査は事務本部の全部門を対象に1年間の業務の遂行状況を監査しています。そして、業務遂行に関する改善意見を監事意見として述べています。また、臨時監査は特定のテーマを定め、テーマと関連する本部の担当部門および部局を対象に該当テーマの遂行状況を監査し、該当テーマを遂行する上での改善意見を監事意見として述べています。いずれの意見も大学の価値の維持・向上に役立ていただくことを期待しています。監事意見の具体的内容は、京大ホームページの監事の欄に「監事監査報告書」を掲載しておりますのでご覧ください。

 この2年間で多くの意見を述べてきましたが、大学の業務遂行上求められる基本的な事項について監事意見として次のように述べてきました。教職員がこれらの意見を参考にして少しでも日常業務の改善に活かしていくことを期待しております。

  1. 目標または目標状況を明確にすること
  2. P(Plan)-D(Do)-C(Check)-A(Action)を実行すること
  3. 本部部門・部局における双方向のコミュニケーションの強化を図ること
  4. 日常の業務遂行にあたり問題解決型の業務遂行を図ること
  5. 「業務モデル」を参考に業務改善を進めていただくこと

 -定期監査、臨時監査、部局訪問を通じて全学の業務改善のモデルとなるような業務を「業務モデル」として図式化し、業務改善の参考にできるようにホームページに掲載しています。-

 業務を担当する一人ひとりが気づいたことを日常業務の中で実践していけば、業務の改善がすすめられ、業務の円滑な遂行に結びついていくものと考えます。

 これからの2年間は畑監事とともに監事監査を担当することになります。監事監査の基本として二つの観点((1)適法性の観点・・・大学の価値の維持を図る。(2)妥当性の観点・・・大学の価値向上を図る。)を大切にしながら、業務の効果的・効率的な遂行に役立つような意見、京都大学の価値の維持・向上に役立つような意見を述べていきたいと考えています。

 7月以降は臨時監査のテーマに関連する本部部門および部局を訪問し、監査を実施し、臨時監査の結果についてはホームページに中間報告として掲載する予定です。引き続きご支援・ご協力をお願いいたします。

◆総長賞受賞 片岡達哉、谷山彰、中井裕介、西野聡、牧野圭秀(受賞時ナノマイクロシステム工学研究室4回生) 

 この度は、名誉ある京都大学総長賞を賜りまして、大変光栄です。誠に有難うございます。私達はナノマイクロシステム工学研究室に属する4回生5名でチームを結成し、第1回国際ナノ・マイクロアプリケーションコンテスト(iCAN2009(※))に参加し、昨年10月の日本予選で優勝、今年1月に中国で行われた国際大会で3rd Prizeを獲得しました。このコンテストは世界4か国2地域(中・日・米・独・香港・台湾)の学生がMEMS(微小電気機械システム:Micro Electro Mechanical Systems)センサを使ったアプリケーションを提案・試作し、競い合うものです。

 今回、16チーム約50名が参加した日本予選の上位3チームを含む17チーム約60名が世界大会に参加しました。MEMSは、マイクロマシンとも呼ばれ、シリコン基板にマイクロメートル(0.001mm)オーダの微小なセンサ、アクチュエータ、電気回路を集積したものです。身近なMEMSの例としては、ゲーム機のコントローラや自動車のエアバック駆動装置に組み込まれる加速度センサが挙げられます。

 私達は音が出るエアギター、MEMG(Meccha Enjoy Music Guitar)を考案し、エントリーしました。MEMGはMEMSとスイッチを組み込んだ手袋を着け、ギターを弾くまねをするだけで、手袋のセンサが指の形と動きを読み取り、ギターが無くてもギターの音を出して演奏を楽しめるものです。このアイデアと試作したMEMGのパフォーマンスは日本予選で高く評価されましたが、国際大会ではあと一歩及びませんでした。その原因はプレゼンテーションでの説明力・英語力不足にありました。海外の多くのチームは私達よりもプレゼンテーションに慣れていました。特に優勝した中国中北大学チームは、単純な作品でありながら、発表では明快な論理で有用性を説明し、審査員全員を納得させていました。

 高い評価を受けるには、まず順序立てて説明する力が必要と強く感じました。学部生の段階で世界中の同年代の学生と競争できたことはとても良い刺激になり、視野を広げることができました。

(※)参考文献 片岡達哉、谷山彰、中井裕介、西野聡、牧野圭秀:"国際会議報告:国際ナノ/マイクロテクノロジアプリケーションコンテスト (iCAN2009) 報告"、電学論E、Vol.130、No.7、pp.337-337(2010)

 
◆大学の動き◆

○平成23年度概算要求に関する共同声明について
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2010/100714_3.htm

○「X線CTが明らかにした弥生時代のお米の謎!」-2500年前の炭化米は実は焼けていなかった!?
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2010/100706_1.htm

○2010年京都大学東京大学総合対校戦開会式を開催しました。
 http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2010/100619_1.htm

○京都大学=早稲田大学=黄桜株式会社共同開発「ナイルビール」に、ノンアルコールビール「サイファーナイル」が誕生しました。
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2010/100630_3.htm

○原子炉実験所 臨界実験装置(KUCA)を用いた学生実験参加者が3000名を突破しました。
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2010/100625_4.htm

○京都大学ボート部:第61回京都大学・東京大学対校競漕大会が開催されました。
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2010/100620_1.htm

○本学卒業生の作家綾辻行人氏が総長を訪問されました。
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2010/100625_2.htm

○ラオスにおける同窓会活動の発展について協議しました。
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2010/100618_4.htm

○栄誉

・重田眞義 アフリカ地域研究資料センター長、霊長類研究所が平成22年度外務大臣表彰を受けました。
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news7/2010/100714_1.htm

 

◆研究成果◆

○すばる望遠鏡 謎のダークガンマ線バーストの正体に迫る
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2010/100721_1.htm

○相互作用が競合する三角格子上の量子スピン液体が超低温で示す新しい自発的対称性の破れの発見-スピンの「超」液体状態-
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2010/100712_1.htm

○植物病原性カビの新たな侵入戦略の発見
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2010/100707_1.htm

○CCR1阻害薬が未分化骨髄球の集積を阻害して大腸がん転移を抑制することを解明
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2010/100629_1.htm

 

◆イベントのお知らせ◆

○2010年度春季企画展「科学技術Xの謎-天文・医療・文化財 あらゆるものの姿をあらわすX線にせまる-」
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2009/100829_1.htm

○映像で見るX線-レントゲン博士による発見秘話からX線天文学まで
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2010/100727_2.htm

○学術情報メディアセンターセミナー 「次世代計算環境のための線形反復法」
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2010/100727_1.htm

○京都大学アフリカ地域研究資料センター 第1回国際共同研究「アフリカ研究はアフリカの危機にどう対処するか」
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2010/100731_3.htm

○工学研究科 低炭素都市圏政策ユニット公開シンポジウム
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2010/100801_5.htm

○京都大学・大阪大学・神戸大学合同大学説明会2010 in 京都・広島・大阪
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2010/100801_2.htm

○【京都大学同窓生の皆様】第5回京都大学ホームカミングデイ記念東京講演会-龍馬を読む/描く/憶う-
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2010/100805_3.htm

○京都大学放射性同位元素総合センター体験授業 「放射線って何だろう?」
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2010/100806_1.htm

○公開シンポジウム『統合複雑系科学への招待』
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2010/100805_4.htm

○京都大学附置研究所・センタ- 「品川セミナ-」
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2010/100903_1.htm

○京都大学・立命館大学合同オープンキャンパス2010 in 名古屋・福岡・金沢 ~京都で学び世界へ~
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2010/100807_1.htm

○やさしい科学技術セミナー 「磁石にくっつく液体をつくろう!」
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2010/100809_1.htm

○京都大学オープンキャンパス2010
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2010/100812_1.htm

○京都大学情報学研究科 平成22年度公開講座 DNAの情報が作る人の体
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2010/100813_1.htm

○京都大学情報学研究科 ひらめき・ときめきサイエンス サカナのふるえ
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2010/100814_1.htm

○IDE大学協会近畿支部 IDE大学セミナー「大学教育とインターンシップ-より豊かなキャリア教育のためにー」
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2010/100821_1.htm

○2010年親子理科実験教室[連続5回]
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2010/100829_1.htm

○平成22年京都大学札幌講演会 「こころ」
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2010/100831_1.htm

 


 >>その他のイベント情報はこちらをご覧ください。
  http://www.kyoto-u.ac.jp/ja?c2=1

 

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