生態学・生物多様性科学の基礎と応用~科学的に自然を知るために~

開催日
2018年12月13日 木曜日
2019年01月17日 木曜日
2019年02月18日 月曜日
時間
13時00分~19時00分
ターゲット
要申し込み
要申し込み
公開日
 本講座では、生態学(水域生態系、陸域生態系、生態学的解析)に関する網羅的な知識や研究事例を紹介します。

 生態学が取り組むべき分野横断的研究において過去20数年にわたり中心的研究機関として従事してきた京都大学生態学研究センターの叡智を結集した講座となります。

 講座内容は「水域生態系」、「陸域生態系」、「生態学的解析」の3回での開催で、環境に関する自社、自団体の課題解決につながるスキルを習得することを狙いとします。

 生態学(水域生態系、陸域生態系、生態学的解析)について、短期間で正しい知識を習得したいとお考えの方、あるいは知識を体系的に整理し、実践力を強化したいとお考えの方の参加をお待ちしております。

基本情報

開催地
  • 東京オフィス・京都アカデミアフォーラム
「京都アカデミアフォーラム」in 丸の内(新丸の内ビルディング10階)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/kaf/about/access.html
対象
  • 企業・研究者の方
環境関連企業、農林/水産/林業のご担当者、地方自治体の環境保全対策のご担当者、環境関連省庁、団体・協会のご担当者など
定員
各回30名
参加費
3回合計 80,000円(税込み)
各回ごと 30,000円(税込み)
※ 3回合計のお申し込みでも、各回ごとで異なる参加者の聴講も可能です。
※ 3回全ての受講企業・法人様には、生態学研究センター認定の修了証を発行します。

イベント内容

【2018年12月13日】 第1回 水域生態系の仕組みと機能(生態学の基礎から環境問題まで)
13時00分~ 水域食物網の構造と機能の解明(センター長・教授 中野伸一)
湖沼、海洋や河川などの水圏生態系における微生物と環境の相互作用に関する基礎知識からアオコや赤潮などの環境問題までを提供します。微生物は、地球上の有機物の生産と分解の大部分を行っている生き物であり、微生物の生態を詳しく知ることは人間の生存や人間と環境の共生につながります。
15時00分~ 微生物生態学、藻類学(特定准教授 程木義邦)
植物プランクトンは海洋や湖沼における重要な一次生産者ですが、人間の経済活動に起因した富栄養化や地球温暖化により特定の植物プランクトンが大量に増殖し、水界生態系や我々の水利用上様々な問題を引き起こすこともあります。このような有害な植物プランクトンの生態や分子系統地理について最近の研究事例を紹介します。
17時00分~ 自然景観の中の生物間相互作用(特定准教授 宇野裕美)
河川には水生昆虫や魚や両生類など様々な生物が、食ったり食われたり、お互いに影響を与え合いながら生きています。本研修ではそれらの生物とその相互作用を守るために河川のどのような構造が大切かお話します。
【2019年1月17日】第2回 陸域生態系の仕組みと機能(生態学の基礎から環境問題まで)
13時00分~ 植物生理生態学、樹木生理学(教授 石田厚)
温暖化等の影響により、近年、熱波や乾燥が世界各地で見られ、樹木の枯死や森林生態系の崩壊が報告されています。ここでは、植物の水吸収、樹木の乾燥耐性や乾燥枯死の生理メカニズムについて、その基礎から樹木診断について講義を行います。
15時00分~ 植物生態学、熱帯生態学(准教授 酒井章子)
生命の宝庫ともいわれる熱帯林はどのような生態系なのか解説します。また、熱帯林をめぐる環境問題、とくに日本と関係の深い東南アジアの熱帯林の劣化や減少の問題について議論します。
17時00分~ 生物間相互作用、生物多様性(准教授 東樹宏和)
生態系内では、無数の生物種がお互いに関わりあっています。動植物だけでなく、微生物も含む複雑な相互作用網について、DNAメタバーコーディングやネットワーク科学を融合した最新の研究について解説します。その上で、微生物叢分析や生態系レベルの分析がどうSDGsに関わる活動に貢献するのか、議論します。
【2019年2月18日】第3回 生物多様性の理解に向けての実践的アプローチ(遺伝子、同位体、理論)
13時00分~ 数理生態学(副センター長・教授 山内淳)
数式やコンピュータを駆使して生態現象の本質に迫る「数理生態学」という分野について講演します。
生物の数の変化や性質の進化に関する理論研究の基本的な枠組みを説明し、それを踏まえて最近の研究内容を紹介します。
15時00分~ 植物の適応進化に関する分子生態学(教授 工藤洋)
自然に生育する植物は一見動かないようですが、種子を分散させることで予想以上に移動しています。その移動を遺伝子の流れとして推定する方法を演習を通じて学びます。また、種子分散が果たす役割について、進化と保全の両面から解説します。
17時00分~ <>安定同位体を用いた生態系解析(教授 木庭啓介)
生態系の構造は複雑であるが、生元素は環境と生物の間を巡る共通要素であり、この循環を理解することで生態系の構造を理解することができます。今回は生元素循環を解析するための安定同位体比というツールを、動物の食性解析や植物の窒素獲得競争といったケーススタディの紹介を通じて講義します。

申し込み

申し込み方法
以下のページよりお申し込みください。
https://www.kyodai-original.co.jp/?p=1511
申し込み締切日
定員に達し次第、申し込みを締め切ります。
お問い合わせ
京大オリジナル株式会社 研修講習事業部 担当: 川村・松本
Tel: 075-753-7778
E-mail: kensyu*kyodai-original.co.jp (*を@に変えてください)