フィールド科学教育研究センターが、芦生研究林保全とコロナ禍の学生教育を目的とした KDDI株式会社との連携を発表しました。(2020年10月22日)

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フィールド科学教育研究センターとKDDI株式会社は、芦生研究林の保全とVR(仮想現実)を活用した教育について連携することを発表しました。

今回の連携は、新型コロナウイルス感染症の拡大によりフィールド実習の実施が困難となっていることを受け、KDDI株式会社の「ガイドVR-12K-」を活用して森林フィールド実習の疑似体験を可能とする教育コンテンツ作製に関するものとなります。また新型コロナウイルス感染症収束後も、デジタル世代である学生に対する効果的な教育プログラムに活用します。例えば、当該VRを用いて森の見方を学んだ後、現地でのフィールド実習を実施することで、フィールドでの学習効果の向上が期待できます。また季節の移り変わりなど、1回の実習では体験することのできない森の様子を、VRで疑似体験することで、多様な自然の見方を習得することができます。

発表会では、KDDI株式会社より芦生研究林基金への寄附目録を、フィールド科学教育研究センターより同社への感謝状を贈呈しました。また、芦生研究林の概要およびVR教育コンテンツの体験会を開催しました。

このたびの寄附は、KDDI株式会社の社会貢献活動「+αプロジェクト」により積み立てた金額の一部を芦生研究林基金に寄附いただいたものです。本寄附は、芦生研究林の森林の保全と教育研究の発展のために活用します。VR体験会では、植生保護柵の内外の植生の違い、大カツラの木の季節変化をVRで体験しました。

次年度以降は、植生保護柵の設置や修繕、ジギタリスなど外来種植物の駆除等、KDDI株式会社社員有志によるボランティア活動を行う計画にしており、引き続き、KDDI株式会社と連携し、芦生研究林の保全に取り組んでいきます。

左から、宇佐見典正 KDDI株式会社関西総支社長と徳地直子 フィールド科学教育研究センター長

「ガイドVR-12K-」による森林フィールド実習の疑似体験