農学研究科 生物資源経済学専攻では、第84回「京都大学 食と農のマネジメント・セミナー」 第3クラス「農業食料組織経営 公開講座」を開催します。
本講座はこの4年間、「農業を買い支える仕組みの創り方」と題して、アグリビジネスの社会的責任(CSR)事業や、産消提携・フェアトレードなど倫理的調達の望ましいあり方、そしてそれらを普及させる方策などを議論してきました。
本年度は、欧米で普及が進むCSA(コミュニティが支える農業)を取り上げます。CSAとは、(1)持続的に生産・生活できる水準の農産物販売代金を、消費者グループが地元の有機農業者に対して先払いする、(2)農業者はそれを資金に有機農産物を生産し、ボックスに入れて消費者が待つ配送ポイントまで運搬する、という有機農産物をめぐる産消の提携型の取引です。日本の産消提携を参考に始まったと言われていますが、その日本においてCSAの数は、10に満たないほど少ないのが現状です。しかしながら、兵庫県の「農林水産ビジョン2030」においてCSA推進が謳われるなど、ポストコロナの時代において求められる「持続可能な地域協働体制」の1つとして、位置付けられるようになりました。
本年度はオンラインで1日のみと規模を縮小しての開催となります。講座の終了後には、参加者によるその後の協働が容易になるよう、オンライン交流会(自己紹介、情報交換の場)を設けます。
皆さまのご参加をお待ちしています。
基本情報
- オンライン
オンライン開催(Zoom使用)
- 一般・地域の方
- 企業・研究者の方
生産者を支援できる農産物の買い方に興味を持つ消費者、持続可能性の高い農産物の売り方に興味を持つ農業者およびその普及を促したい行政やNPO所属の方、CSAの創り方や望ましいあり方について意見を述べCSRの普及に関与したい方
40名
500円
イベント内容
9時50分~10時00分 | 開講の挨拶 京都大学農学研究科副研究科長 秋津元輝 |
10時00分~10時30分 | 解題「農業を買い支える仕組み」 京都大学農学研究科教授 辻村英之 |
10時30分~12時00分 | 基調講演 CSAの創り方 -CSAの[C]とは何か- 三重大学名誉教授・CSA研究会代表 波夛野豪 |
13時00分~14時00分 | CSAの創り方(1) -消費者視点からのアプローチ:「みんなの畑=みんパタ」プロジェクトの経験から学ぶ─ みんパタProject代表取締役・全国愛農会長 飯尾裕光 |
14時00分~15時00分 | CSAの創り方(2) -生産者視点からのアプローチ:BIO CREATORSの経験から学ぶ- ナチュラリズムファーム代表取締役 大皿一寿 |
15時15分~16時45分 | ディスカッション、質疑応答・意見交換 「CSAの普及を考える」 座長:辻村英之 |
16時45分~16時50分 | 閉講の挨拶 辻村英之 |
17時00分~18時00分 | 交流会(自己紹介・連絡先交換) 進行:京都大学農学研究科講師 鬼頭弥生 |
申し込み
以下のリンクよりお申し込みください。
2021年度 農業食料組織経営 公開講座 【申込フォーム】
登録いただいたメールアドレス宛に記入内容を複写(振込先も記載)したメールが送信されますので、11月19日(金曜日)12時までに、指定の銀行に参加費を振込ください。その後、参加方法とZoomのURLをメールにてお送りします。
定員になり次第、締め切ります。
備考
主催: 京都大学農学研究科 生物資源経済学専攻
共催: 生物資源経済学専攻 農業食料組織経営学分野 日本学術振興会 科学研究費補助金(基盤A) 「ローカルから食農システムの再生をめざす比較社会・政策研究:コロナ後を見据えて」(秋津元輝代表)
後援 : 「農」イノベーションひょうご推進協議会、一般社団法人 農業開発研修センター
〒 606-8502 京都市左京区北白川追分町
京都大学農学研究科生物資源経済学専攻 公開講座 係
Tel:075-753-6200