医学部附属病院は、「新型コロナウイルス感染症対策」における環境整備実施のためクラウドファンディングを開始しました。(2020年7月8日)

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医学部附属病院は、コロナ禍でも多くの命を守るために、高度先端医療と救急医療の両立および感染症防止対策の充実を目指し、そのために必要な工事の費用として、インターネットを通して多くの人々から寄附を募るクラウドファンディングを立ち上げました。

皆さまのご支援・ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

クラウドファンディングプロジェクト実施の背景

同院では、2020年3月下旬から、地域医療への貢献として新型コロナウイルス感染患者を受け入れることになりました。しかし、高騰する個人防護具の購入や、重症感染症対応のための工事等の支出が大幅に増加しています。また、感染拡大防止の観点から手術件数を制限していること等により、同院の健全な運営に必要な資金も減収しています。

今後、新型コロナウイルスの第二波、第三波がきたとしても、感染者以外の患者さんを含めて、継続して長期的に「高度先端医療・救急医療」を行うためには、陰圧室化工事(感染防止対策のための工事)が必要不可欠です。しかし、国の補助金は使途が特定されており、それを用いて工事できる範囲は限られます。

本プロジェクトの目的および目標金額の使途

上記の背景により、同院では現在、陰圧室化工事の迅速な実施が必要です。陰圧室化された療養室内の空気は外部に漏れない仕組みになっており、感染源の拡散を防ぐ役割を果たします。例えば、感染者やその疑いのある患者さんの手術なども発生し得るため、院内の一部の部屋だけを陰圧室化して完全に隔離するということは不十分です。陰圧室化が必要とされる部屋から優先的に、一刻もはやく工事を実施する必要があります。

優先して陰圧室化を実施する場所

  • 手術室: 新型コロナウイルス感染症の患者さんが手術を受けることになっても、手術中に室内の空気が手術室の外に漏れるのを防ぐため、陰圧の手術室を設置します。
  • 病室: 基礎疾患を持つ患者さんが新型コロナウイルス感染症に罹患するリスクを考え、重症ケア病棟に感染症の対応ができる病室を整備します。
  • 検査室: 新型コロナウイルス感染症の検査を行う検査室を陰圧化し、受診のはやい段階から、確定診断がついていない患者さんの検査を安全に遂行します。

陰圧室化工事が出来るだけ広範囲で実施できれば、新型コロナウイルス感染者の受入れ体制の整備のみならず、通常の診療および同院にしかできない「高度先端医療・救急医療の実施体制」を、これまで通り確保することに繋がります。皆さまからのご支援により、同院の環境を改善し院内感染対策に役立てることで、新型コロナウイルス感染症の患者さんと感染症に罹患していない患者さん、そして医療従事者・関係者を守れる可能性が高まります。

本プロジェクトの詳細

「高度先端医療と感染症対策の両立で、コロナ禍でも多くの命を守る」(READYFOR)
https://readyfor.jp/projects/kuhp-kyoto-u-pj1

  • 目標金額: 3,000万円
  • 支援募集期間: 2020年7月8日(水曜日)~9月30日(水曜日)23時00分

※ 期間内に集まった寄附総額が目標金額に到達しなかった場合、全額が支援者へ返金される仕組みです。
※ 本事業へのご寄附に対しましては、法人税法、所得税法による税制上の優遇措置が受けられます。

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