▲京都大学における動物実験の実施に関する規程

平成19年2月5日

達示第72号制定

(趣旨)

第1条 この規程は、京都大学(以下「本学」という。)における動物実験を適正に行うため、動物実験の実施に関し必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この規程において、次の各号に掲げる用語の定義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 「動物実験」とは、動物を教育、研究、試験又は生物学的製剤の製造の用その他の科学上の利用に供することをいう。

(2) 「実験動物」とは、動物実験の利用に供するため、第5号に定める施設等で飼養し、又は保管している哺乳類、鳥類又は爬虫類に属する動物をいう。

(3) 「飼養保管施設」とは、実験動物を恒常的に飼養若しくは保管し、又は動物実験を行う施設・設備をいう。

(4) 「実験室」とは、実験動物に実験操作(実験操作のため実験動物を48時間以内において一時的に保管する場合を含む。)を行う動物実験室をいう。

(5) 「施設等」とは、飼養保管施設及び実験室をいう。

(6) 「動物実験実施者」とは、動物実験を実施する者をいう。

(7) 「動物実験責任者」とは、動物実験実施者のうち動物実験の実施に関する業務を統括する者をいう。

(8) 「施設等管理者」とは、施設等を設置又は変更(以下「設置等」という。)する場合に、その責任者となり、当該施設等を管理する者をいう。

(9) 「実験動物管理者」とは、飼養保管施設において、当該飼養保管施設における実験動物を管理する者をいう。

(10) 「飼養者」とは、実験動物管理者又は動物実験実施者の下で実験動物の飼養又は保管に従事する者をいう。

(11) 「動物実験実施者等」とは、動物実験実施者、施設等管理者、実験動物管理者及び飼養者をいう。

(12) 「指針等」とは、研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針(平成18年文部科学省告示第71号)、実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準(平成18年環境省告示第88号)及び動物の殺処分方法に関する指針(平成7年総理府告示第40号)をいう。

(13) 「部局」とは、各研究科、各附置研究所、医学部附属病院及び各センター等(国立大学法人京都大学の組織に関する規程(平成16年達示第1号)第3章第7節から第11節まで(第47条第1項に定める組織のうち図書館機構を除く。)に定める施設等をいう。)をいう。

(平22達36・平23達38・平24達31・平25達33・一部改正)

(総括管理)

第3条 本学における動物実験の適正な実施に関しては、総長が総括管理する。

2 研究担当の理事(以下「担当理事」という。)は、前項の業務に関し、総長を補佐する。

(平19達66・一部改正)

(部局の長の責務)

第4条 部局の長は、当該部局における動物実験の適正な実施に関し総括する。

(動物実験委員会)

第5条 本学に、次の各号に掲げる事項を審議するため、動物実験委員会(以下「委員会」という。)を置く。

(1) 部局が承認した実験計画並びに当該実験計画の実施状況及び結果の適正性に関すること。

(2) 部局が承認した施設等及び実験動物の飼養保管状況の適正性に関すること。

(3) 動物実験の実施に係る教育訓練に関すること。

(4) 動物実験の実施に係る自己点検・評価に関すること。

(5) その他動物実験の適正な実施に関し必要なこと。

2 前項に定めるもののほか、委員会は、第9条に規定する部局委員会に対し、必要な指導又は助言を行うことができる。

3 委員会は、審議結果を担当理事に報告するものとする。この場合において、実験計画等が適正に実施されていないと認めるときは、実験の中止その他必要な措置について具申することができる。

第6条 委員会は、次の各号に掲げる委員で組織する。

(1) 動物実験を実施する部局の教授又は准教授 各1名

(2) 前号以外の部局の教授又は准教授 若干名

(3) その他総長が必要と認める者 若干名

2 委員は、総長が委嘱する。

3 委員の任期は、2年とし、再任を妨げない。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

第7条 委員会に委員長及び副委員長を置く。

2 委員長は委員の互選によって選出し、副委員長は委員のうちから委員長が指名する。

3 委員長は、委員会を招集し、議長となる。

4 副委員長は、委員長を補佐し、委員長に事故があるときは、副委員長がその職務を代行する。

第8条 前条に定めるもののほか、委員会の運営に関し必要な事項は、委員会が定める。

(部局動物実験委員会)

第9条 動物実験を行う部局に、当該部局における動物実験の実施及び施設等の設置等の可否等の審査を行うための部局動物実験委員会(以下「部局委員会」という。)を置く。

2 部局委員会の組織及び運営に関し必要な事項は、当該部局が定める。

3 第1項の規定にかかわらず、部局が必要と認めるときは、複数の部局が共同して一の部局委員会を設置することができる。この場合において、前項中「当該部局が」とあるのは、「関係部局の協議に基づき」と読み替えるものとする。

(動物実験の承認等)

第10条 動物実験責任者は、動物実験の実施に当たって、次の各号に掲げる事項を踏まえ、所定の様式により動物実験計画書を作成し、当該部局の長の承認を得なければならない。承認を得た実験計画を変更しようとする場合も同様とする。

(1) 代替法の利用 動物実験の実施に当たっては、科学上の利用の目的を達することができる範囲において、できる限り実験動物を供する方法に代わり得るものを利用すること等により実験動物を適切に利用することに配慮すること。

(2) 実験動物の選択 動物実験の実施に当たっては、科学上の利用の目的を達することができる範囲において、次に掲げる事項を考慮し、できる限りその利用に供される実験動物の数を少なくすること等により実験動物を適切に利用することに配慮すること。

 動物実験の目的に適した実験動物の種の選定

 動物実験成績の精度及び再現性を左右する実験動物の数

 実験動物の遺伝学的及び微生物学的品質並びに飼養条件

(3) 苦痛の軽減 動物実験の実施に当たっては、科学上の利用に必要な限度において、できる限りその実験動物に苦痛を与えない方法によって行うこと。

2 部局の長は、前項の申請があったときは、部局委員会の審査を経て、その承認又は不承認を決定し、動物実験責任者に通知するものとする。

3 動物実験責任者は、動物実験計画について当該部局の長の承認を得た後でなければ、動物実験を行うことができない。

4 部局の長は、承認した実験計画を担当理事に報告しなければならない。

5 担当理事は、委員会から第5条第3項の具申を受けたときは、当該部局の長にその実験の中止等を命ずることができる。

6 動物実験責任者は、動物実験の実施を本学以外の機関に委託する場合は、当該委託先において動物実験が指針等に基づき適正に実施されることを確認しなければならない。

(動物実験の実施)

第11条 動物実験実施者は、動物実験の実施に当たって、指針等、動物実験計画書に記載された事項及び次の各号に掲げる事項を遵守しなければならない。

(1) 第13条第2項の規定により承認を得た施設等において動物実験を行うこと。

(2) 物理的又は化学的に危険な材料、病原体、遺伝子組換え生物等を用いる実験については、関係法令等及び関連する本学の規程等に従うこと。

(3) 侵襲性の高い大規模な存命手術にあっては、経験等を有する者の指導の下で行うこと。

(実験実施後の報告)

第12条 動物実験責任者は、動物実験計画を実施した後、所定の様式により使用実験動物数、計画からの変更の有無等について当該部局の長を通じ、担当理事に報告しなければならない。

(施設等の承認等)

第13条 施設等を設置等する場合は、施設等管理者は、所定の様式により申請書を当該部局の長に提出して、その承認を得なければならない。

2 部局の長は、前項の申請書の提出があったときは、部局委員会の審査を経て、その承認又は不承認を決定し、当該施設等管理者に通知するものとする。

3 施設等管理者は、施設等の設置について当該部局の長の承認を得た後でなければ、当該施設等で飼養若しくは保管させ、又は動物実験を行わせることができない。

4 部局の長は、承認した施設等の概要等を担当理事に報告しなければならない。

(施設等の要件)

第14条 飼養保管施設の設置等に係る要件は、次の各号に掲げるとおりとする。

(1) 実験動物管理者が置かれていること。

(2) 適切な温度、湿度、換気、明るさ等を保つことができる構造等であること。

(3) 実験動物の種及び飼養保管数等に応じた飼育設備を有すること。

(4) 床及び内壁等の清掃又は消毒等が容易な構造で、器材の洗浄及び消毒等を行う衛生設備を有すること。

(5) 実験動物が逸走しない構造及び強度を有すること。

(6) 臭気、騒音、廃棄物等による周辺環境への悪影響を防止する措置がとられていること。

2 実験室の設置等に係る要件は、次の各号に掲げるとおりとする。

(1) 排泄物、血液等による汚染に対して清掃又は消毒等が容易な構造であること。

(2) 実験動物が逸走しない構造及び強度を有し、実験動物が室内で逸走した場合にも捕獲しやすい環境が維持されていること。

(3) 臭気、騒音、廃棄物等による周辺環境への悪影響を防止する措置がとられていること。

(施設等の維持管理等)

第15条 施設等管理者は、承認された施設等の維持管理及び改善に努めなければならない。

2 実験動物管理者は、実験動物を適正に管理しなければならない。

(施設等の廃止)

第16条 施設等を廃止する場合は、施設等管理者は、所定の様式により廃止届を当該部局の長を通じ、担当理事に届け出なければならない。

2 飼養保管施設を廃止する場合は、施設等管理者は、必要に応じて実験責任者と協力し、飼養又は保管中の実験動物を他の飼養保管施設に譲り渡すよう努めなければならない。

(実験動物の飼養及び保管)

第17条 部局の長は、実験動物の導入、健康管理等実験動物の飼養及び保管に関し必要な事項を定め、動物実験実施者等に周知しなければならない。

(実験動物の健康及び安全の保持)

第18条 動物実験実施者等は、前条により部局の長が定める事項を遵守し、実験動物の健康及び安全の保持に努めなければならない。

(記録の保存及び報告)

第19条 動物実験責任者は、実験動物の入手先、飼育履歴、病歴等に関する記録を整備及び保存しなければならない。

2 部局の長は、飼養し、又は保管した実験動物の種及び数等について、所定の様式により年度ごとに担当理事に報告しなければならない。

(譲渡)

第20条 動物実験責任者は、実験動物を譲渡する場合は、当該譲渡を受ける者に対し、必要な情報を提供しなければならない。

(危害防止)

第21条 部局の長は、逸走した実験動物の捕獲の方法等をあらかじめ定めておかなければならない。

2 部局の長は、人に危害を加える等の恐れのある実験動物が施設等外に逸走した場合には、速やかに関係機関へ連絡しなければならない。

3 部局の長は、実験動物に由来する感染症及び実験動物による咬傷等に対して、予防の措置及び当該感染症等の発生時にとるべき措置を講じておかなければならない。

4 部局の長は、有毒な実験動物を飼養し、又は保管する場合は、人への危害の発生の防止のために必要な事項を定めておかなければならない。

5 部局の長は、実験動物の飼養若しくは保管又は動物実験の実施に無関係の者を実験動物に接触させないためにとるべき措置を講じておかなければならない。

(緊急時の対応)

第22条 部局の長は、地震、火災等の緊急時にとるべき措置に関する計画を作成し、関係者に対して周知を図らなければならない。

2 部局の長は、緊急事態が発生したときは、速やかに実験動物の保護及び実験動物の逸走による人への危害、環境保全上の問題等の発生の防止に努めなければならない。

(教育訓練)

第23条 実験動物管理者、動物実験実施者及び飼養者は、次の各号に掲げる事項について教育訓練を受けなければならない。

(1) 関係法令、指針等及び本学の規程等

(2) 動物実験の方法に関する基本的事項

(3) 実験動物の飼養又は保管に関する基本的事項

(4) 安全確保及び安全管理に関する事項

(5) その他動物実験の適正な実施に関し必要な事項

2 前項に定めるもののほか、教育訓練の実施に関し必要な事項は、委員会が定める。

(自己点検・評価)

第24条 部局委員会は、当該部局における動物実験の実施に関し、この規程への適合性に係る自己点検・評価を行い、その結果を担当理事に報告しなければならない。

(情報公開)

第25条 本学における動物実験に関する自己点検・評価等に関する情報を毎年1回程度公表するものとする。

(適用除外)

第26条 畜産に関する飼養管理の教育、研究若しくは試験又は畜産に関する育種改良を目的とした実験動物(産業用家畜と見なされる動物種に限る。)及び生態の観察を行うことを目的とした実験動物の飼養又は保管については、この規程を適用しない。

(実施規定)

第27条 この規程に定めるもののほか、この規程の実施に関し必要な事項は、担当理事が定める。

2 担当理事は、第5条第3項第10条第4項第12条第13条第4項第16条第1項第19条第2項及び第24条の規定による報告等を受けたときは必要な事項を総長に報告し、並びに第10条第5項の規定により実験の中止等を命ずる場合及び前項の規定により必要事項を定める場合には総長との協議を経て行うものとする。

(平19達66・一部改正)

附 則

1 この規程は、平成19年4月1日から施行する。

2 この規程の施行後最初に委嘱する委員の任期は、第6条第3項本文の規定にかかわらず、平成20年9月30日までとする。

3 京都大学動物実験委員会要項(昭和63年6月28日総長裁定)は、廃止する。

〔中間の改正規程の附則は、省略した。〕

附 則(平成25年達示第33号)

この規程は、平成25年4月1日から施行する。

京都大学における動物実験の実施に関する規程

平成19年2月5日 達示第72号

(平成25年4月1日施行)

体系情報
第6編 保健及び安全保持
沿革情報
平成19年2月5日 達示第72号
平成19年12月12日 達示第66号
平成22年3月29日 達示第36号
平成23年3月31日 達示第38号
平成24年3月27日 達示第31号
平成25年3月27日 達示第33号