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名誉教授称号授与式 挨拶 (2007年4月5日)

尾池 和夫

今日、京都大学名誉教授の称号を授与された方は56名です。その中で多くの方々がご定年でご退職であります。まことにおめでとうございます。

4月3日から新規採用職員研修が行われておりますが、ことしは38名の職員を採用試験で受け入れました。その中に平成元年生まれの方がおられます。京都大学の常勤職員では初めての平成生まれだと思います。私は昭和15年生まれで、太平洋戦争の前に生まれました。1940年生まれです。それから1989年生まれまで、49年間、半世紀の人材が京都大学にいることになります。

法人化して京都大学独自に採用試験を実施して職員を採用していますが、その中に本学の学士あるいは修士の学位を持つ方がおられることも、私のたいへんうれしいことの一つであります。今日名誉教授になられた皆さま方の京都大学における教育と研究、医療の成果が、この大学の職員として働きたいという方を育ててくださいました。

今年の3月に学位授与した博士は、課程博士が540名(外国人83名)、論文博士 92名(外国人5名)合計632名でした。修士の学位は16分野で2,146名(女子444名)、社会健康医学修士(専門職)20名(女子11名)、法務博士(専門職)189名(女子42名)でした。3月26日の卒業式では、10学部2,708名(女子561名)が学士の学位を授与されました。

一方、3月末までに学部の入学手続きが行われ、編入学などを入れて3,030名の新入生を迎えることになりました。修士課程には2,202名、専門職学位課程には347名、博士(後期)課程には869名が入学します。

今年は、西田 吾郎先生もご退職です。西田先生のご専門は代数的位相幾何学ですが、大学運営面でのご貢献も大きく、高等教育研究開発推進機構長として、副学長として、また国立大学協会では私が入試委員長のときの専門委員として、ずいぶんお世話になりました。

理学研究科の嶋本 利彦先生は広島大学へ行かれるためのご退職ですが、田中 良和先生はご定年です。人間・環境学研究科の玉田 攻(おさむ)先生も、また、生存圏研究所の深尾 昌一郎先生、防災研究所の梅田 康弘先生、佐々 恭二先生、皆さま私の専門に近い分野がご専門で、たいへんお世話になりました。工学研究科の芦田 謙先生も地下探査の分野で私どもの学生がお世話になりました。梅田先生の地震学も、佐々先生の地すべり学も、ともに日本から始まった学問であると言えます。自然科学全般をリードする国の中で、日本がプレート収束域の変動帯に生まれた島であることから、これらの分野の学問が生まれたと言えます。

地球環境学堂の松井 三郎先生、中原 紘之先生は、私が設置準備室長を担当したことから新しい研究科の立ち上げと、新しい仕組みの導入でお知恵をいただきました。フィールド科学教育研究センター長をお勤めいただいた田中 克先生も、同センターの竹内 典之先生も同様にお世話になりました。森里海連環学は京都大学の一つの新しい顔となり、多くの市民をも巻き込む教育研究活動となりました。両先生には研究林の間伐材を使った国際交流セミナーハウスの建設や卒業生へ贈る祝い箸の制作でも、ひとかたならぬお世話になりました。

こうやって挙げていくときりがないほど、皆さま方のご貢献によって京都大学の教育と研究と社会貢献が進められて来たことが、あらためて想起されます。今後とも健康に留意され、皆さま方のますますのご活躍を祈念して、お祝いの言葉といたします。

名誉教授、まことにおめでとうございます。

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