松重 和美副学長(工学研究科教授)が、産学官連携功労者表彰 日本経済団体連合会会長賞を受賞

松重 和美副学長(工学研究科教授)が、産学官連携功労者表彰 日本経済団体連合会会長賞を受賞

松重副学長は、内閣府、総務省、文部科学省、経済産業省、日本経済団体連合会、日本学術会議の主催で、平成18年6月10日、11日国立京都国際会館において開催された「第5回産学官連携推進会議-イノベーション加速に総力結集-」において、『産学アライアンスによる「環境に優しい有機系電子デバイス・材料」の開発』を対象に第4回産学官連携功労者表彰 日本経済団体連合会会長賞を受賞しました。

松重副学長は 包括的産学融合アライアンス 有機系エレクトロニクス・デバイス開発産学融合室の室長として、京都大学と企業5社(日本電信電話株式会社、パイオニア株式会社、株式会社日立製作所、三菱化学株式会社、ローム株式会社)の研究者総計約150名の研究者を統括し、全く新しいバイオ系繊維強化電子デバイス基板用シートの開発、高効率有機系発光デバイスや色素増感型太陽電池の開発、そして約100件の知的財産(特許)の出願など、環境に優しい有機系材料を活用した光電子デバイスの実現に向けた本プロジェクト研究の創設・推進と実績に対して、多大な貢献をされました。

特に法人化後の大学では企業との産学連携が数多く報道されるようになってきていますが、今回受賞対象となった京都大学と垂直統合可能な複数企業群のアライアンスは、規模の大きさに加え、新たな産学連携推進モデルの先進的な取組として、またその社会的貢献および波及効果の大きさについても高く評価されたものです。

これまで、松重副学長は、平成7年度の京都大学ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー(VBL)の設立とその管理運営に初代施設長として活躍されています。また、京都大学における本格的な産学官連携推進組織としての国際融合創造センター(IIC)の設置(平成13年4月)を主導するとともに、初代センター長として上記融合アライアンスを含む、数多くの組織対応の産学連携プロジェクトの企画・運営に関与されました。

法人化前の平成15年度には、京都大学産学官連携ポリシーおよび知的財産ポリシーを検討委員会の座長として学内意見集約の任にあたられました。さらに、平成17年4月の全学組織「国際イノベーション機構(IIO)」の設立にも尽力されるなど、京都大学における産学官連携、知的財産、そしてベンチャー支援に関する一連の組織作りと大学の知的創造サイクルの形成に向けた活動を精力的に展開されました。

一方、松重教授は、内閣府の総合科学技術会議や文部科学省や経済産業省等でのこの分野の各種専門委員会委員等を務める等、国の施策の検討、推進にも大きく貢献されており、文部科学省の知的クラスター創成事業では、京都ナノテク事業創成クラスタープロジェクトの研究統括として、京都地域での産学公連携の推進、イノベーションの創出にも中核的役割を担っています。

なお、同教授の専門分野は、分子エレクトロニクスおよびナノテクノロジーです。