ウィンタースクール「人間の安全保障開発とエネルギー科学」を実施しました。(2014年1月14日~1月24日)

ウィンタースクール「人間の安全保障開発とエネルギー科学」を実施しました。(2014年1月14日~1月24日)

 大学の世界展開力強化事業(「人間の安全保障」開発を目指した日アセアン双方向人材育成プログラムの構築)によるウィンタースクール「人間の安全保障開発とエネルギー科学(AUN-KU Seminar on Human Security Development and Energy Science※)」を京都大学で実施し、AUN加盟30大学の応募総数316名から選抜された学部学生23名が参加しました。なお、この研修は2単位相当のプログラムであり、参加学生は所属大学が承認すれば相当の単位数が認定されます。

 研修は1月14日から1月24日までの11日間、本学エネルギー科学研究科の短期交流学生として受け入れ、石原慶一 エネルギー科学研究科教授、大垣英明 エネルギー理工学研究所教授、飛奈裕美 人間の安全保障開発連携教育ユニット特定講師の引率により実施しました。

 参加学生は、上述の3教員の他、エネルギー科学研究科、国際交流センター教員による「人間の安全保障入門」「エネルギー問題の現状」「電力市場の自由化」「エネルギー効率」「太陽光発電」「バイオエネルギー」「エネルギー経済」「エネルギー材料」の八つの講義を受講し、それぞれの講義で出された課題に取り組んでレポートを提出しました。

 また、ニッケ土山メガソーラー、淡路風力発電所(関電エネルギー開発)、京都市廃食用油燃料化施設、地球環境産業技術研究機構(RITE)への訪問を通して、各種持続可能エネルギー技術の基礎と日本におけるそれらの利用状況、さらに、今後それらの利用を拡大するための社会的・経済的・技術的諸課題について学びました。

 研修期間を通して、学生は五つのグループに分かれてディスカッションを行い、期間の後半には、二度にわたってグループプレゼンテーションを実施しました。各グループは、研修の冒頭に出された課題「エネルギー開発分野におけるASEAN地域内協力」に取り組んだ成果を1回目のプレゼンテーションで発表した後、本学教員によるチュートリアルを受け、研修最終日の2回目のプレゼンテーションに臨みました。プレゼンテーションでは、ASEAN地域における持続可能エネルギーと地域内協力について、現状の分析と将来の可能性が様々な視点から提示されました。

 また、京都市内および淡路・四国にて日本文化を体験し、本学の学生とも交流を深めました。

 工学だけでなく、物理学、化学、生物学、環境学、森林学、経済学、国際関係学等、様々な分野を専門とする7か国23名の学生が参加したこの研修は、国籍や分野を超えて「人間の安全保障」や「エネルギーと環境」について多様な視点から議論する機会となり、彼らにとって貴重な体験となりました。多くの学生にとって初めての日本滞在であり、中には海外滞在が初めての学生もいましたが、すぐに京都での生活に馴染み、11日間の京都滞在を有意義に過ごしました。

※AUN: ASEAN University Network、KU: Kyoto University

 
講義風景

歓迎会

淡路風力発電所にて
 
ニッケ土山メガソーラーにて
 
最終グループ発表
 
京都市廃食用油燃料化施設にて