分子のくさり数本レベルでの挙動を解明-省エネ・省スペース・高機能ナノ材料の開発へ-
用語解説
多孔性物質
多数の微細な孔をもつ物質。吸着材や触媒などに利用される。
高分子
分子量が非常に大きい分子(通常1万以上)。合成高分子にはプラスチックやナイロン等、天然(生体)高分子にはタンパク質や脂質等が含まれる。高分子に関する研究で日本人が近年ノーベル賞を受賞した例としては「導電性高分子の発見とその開発(白川英樹:2000年)」「生体高分子の同定および構造解析のための手法の開発(田中耕一:2002年)」が知られる。
熱転移挙動
高分子が固体のような状態から液体のような状態に変化する挙動のこと。熱転移が起こる温度を熱転移温度という。熱転移温度を越えると、せっかくつくったナノ回路が崩れてしまう。また、ナノファイバーをつくる際には、熱転移温度以上で成形することが必要となる。
ネイチャー・コミュニケーションズ
生物科学、化学、物理科学の全領域をカバーする、学際的ジャーナル。特に複数分野からのアプローチをとった論文を募集している。電子(オンライン)版のみの発行で、ネイチャー姉妹誌としては初の試み。2010年4月創刊。
示唆走査熱測定
測定試料と基準物質との間の熱量の差を計測することで、熱転移温度などを測定する熱分析の手法。