高出力・高効率の新型半導体光源の開発に成功~深紫外領域(240nm)で、世界最高の出力と効率~

高出力・高効率の新型半導体光源の開発に成功~深紫外領域(240nm)で、世界最高の出力と効率~

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用語解説

深紫外領域

学術的に厳密な定義はないが、おおむね200-350nmの波長域を指すことが多いようである。学術的な分類としては、UV-A(315-400nm)、UV-B(280-315nm)、UV-C(100-280nm)があり、今回の光源はUV-Cを発光している。

電力変換効率

光源に投入した電力に対して、光として外部に取り出された電力の割合であり、光源の効率を表す指標のひとつ。

量子井戸構造

nmオーダーの厚さの井戸層を、よりバンドギャップの大きい障壁層で挟むようにした構造で、電子や正孔を厚さ方向に閉じこめることが可能となる。この電子と正孔の閉じこめ効果はLEDやLDなどの発光素子の効率の改善など応用されている。

LED(発光ダイオード)

p型層とn型層を積層したダイオードを基本とする発光素子のひとつ。多くの場合、p型層とn型層の間に量子井戸構造を発光層として形成する。ダイオードに電流を流すと、p型層から正孔(ホールとも呼ばれる)、n型層から電子が量子井戸構造に供給され、そこで電子と正孔が再結合したときに発光が得られる。

LD(レーザダイオード)

素子構造の概略はLEDと同等であるが、より高密度な電子、正孔を発光層に注入することにより、位相のそろった光を放射するように工夫されている。

正孔密度

単位体積あたりの正孔数。発光を得るためには、電子と正孔のペアが必要であり、正孔密度が余りに低いと、電子が余ってしまうため、効率のよい発光が期待できなくなる。

外部量子効率

光源に供給されたキャリア数に対して、光源から外部に取り出された光子数の割合であり、光源の効率を表す指標のひとつ。

p型層

母体の半導体材料に、結合における電子が不足するような異種の元素を添加した層。例えばAlNの場合は、マグネシウムを添加する。不足した電子が正孔の供給源となり、電気伝導に寄与する。

n型層

母体の半導体材料に、結合における電子が余るような異種の元素を添加した層。例えばAlNの場合は、シリコンを添加する。この余った電子が電気伝導に寄与する。