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2018年秋号

第34号編集後記

本号の巻頭対談「京大発、肉厚マダイ」で紹介された〈ゲノム編集〉は、生命の設計図であるゲノム上の特定のDNA配列を簡便に改変できる画期的手法です。その一方で、この技術の開発により、受精卵の段階で遺伝子改変を行うことで望み通りの外見や体力・知力等を持つ子ども〈デザイナーベビー〉の実現がすぐそこまで近づいたという指摘もあり、「空想・映画の世界」がまた一歩近づいたのかもしれません。
私たちが身近で体験している「空想・映画の世界」の発明品はスマートフォンでしょうか。40年程前、アニメ「ドラえもん」では、〈22世紀〉の道具として「おこのみボックス」が描かれていました。この道具は片手で持つことができ、テレビにもラジオにも電話にも音楽プレーヤーにもカメラにもなるという夢物語でしたが、私たち現代人は21世紀に入ってすぐにそれを手にすることになりました。研究の発展は目覚ましいものがありますが、次はどんな「空想・映画の世界」が実現するのでしょうか。
2018年9月

広報委員会『紅萠』編集専門部会

編集後記

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