「東京で学ぶ 京大の知」シリーズ30「明治150年-明治の歩みを考える-」第1回を開催しました。(2019年1月31日)

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連続講演会「東京で学ぶ 京大の知」のシリーズ30は、「明治150年-明治の歩みを考える-」をテーマに「京都アカデミアフォーラム」in丸の内で開催しました。

シリーズ30の第1回は、「記憶としての明治維新-「明治50年」と「明治150年」のあいだで-」と題し、奈良岡聰智 法学研究科教授が講演を行いました。

奈良岡教授は、大政奉還、王政復古の大号令等歴史上の出来事を紹介しながら、明治維新とは何かについて講演を行い、過去に実施された明治維新の周年記念事業(明治50年、60年、100年、150年)のなかで、どのような行事が政府主催、あるいは地方、民間主催で行われたのか、またその時代背景について、当時の討幕派・旧幕府勢力の思想や、時代の世相(世論調査等)を交えながら解説しました。

また、周年記念事業だけでなく、昨今「明治維新150年」に纏わる国際シンポジウムが世界中で開催され、近代化を成し遂げた日本の政策について両面(良い面、悪い面)から研究する傾向があることに言及し、歴史の事象をさまざまな視点(複数形)で見直す重要性を述べました。

来場者からは「本編はもちろん質疑応答で示された歴史との向き合い方、歴史認識を持つことが現在において国際的にも重要であるということを興味深くうかがいました」、「明治から現代への流れ、特に維新をどう見るかという点の流れが、良く理解できた」等の感想が寄せられ、「明治150年」について、改めて考える機会となりました。

講演する奈良岡教授

会場の様子