「東京で学ぶ 京大の知」シリーズ26「国際社会の中の日本 -世界との関係・日本の現状-」第1回を開催しました。(2017年11月22日)

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連続講演会「東京で学ぶ 京大の知」のシリーズ26は、「国際社会の中の日本-世界との関係・日本の現状-」をテーマに「京都アカデミアフォーラム」in丸の内で開催しました。

シリーズ26の第1回は、「介護の担い手をめぐるグローバルな政策と実態」と題し、安里和晃 文学研究科准教授が講演を行いました。

安里准教授は、シンガポールや香港等で、実際に介護に従事しているベトナム人、フィリピン人等の外国人労働者の仕事の様子、アジア諸国の介護制度の概要や介護を勉強する環境等について、現地で撮影した写真を用いて説明しました。また、日本の人口構成や政府支出に占める社会保障費用の推移等をアジア諸国と比較して、日本での「産業」としての介護の特徴についても述べました。これらを踏まえて、日本における外国人介護従事者数の推移、職場・生活環境、福利厚生、経済連携協定(EPA)の問題点等、日本における介護の現状を写真、データ、ヒアリング内容を基に解説しました。そして、これからの高齢社会では外国人労働者等さまざまな人々で支えあい、多様性が高いケアの質や豊かさを成長の源となるよう協働することが必要であると締めくくりました。

来場者は、現地でのフィールド調査で得た写真やデータを基に、介護の状況について講演する安里准教授の話に、熱心に耳を傾けていました。

講演する安里准教授

会場の様子