第4回花山天文台野外コンサートを開催しました。(2016年10月15日)

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世界的な音楽家である喜多郎氏を招いて、第4回花山天文台野外コンサートを開催しました。

花山天文台は1929年の創設以来、太陽系や太陽観測で世界的な成果を生み出すだけでなく、「アマチュア天文学の聖地」として天文学の教育普及に関しても重要な役割を果たしてきました。しかしながら、近年は建物や望遠鏡の老朽化や昨今の国立大学の予算削減等により、存続の危機を迎えていました。このような状況の中、2013年に同天文台が、京都市の「市民が残したいと思う「京都を彩る建物や庭園」」に選定されました。これを記念し、花山天文台の存続を応援することを目的とした花山天文台野外コンサートが毎年開催されるようになりました。

同コンサートは、花山天文台の危機を知った喜多郎氏の応援もあって開催されているもので、第4回となる今回は、同氏の発案により、京都府教育委員会と京都市教育委員会の協力のもと、京都府下の高校生が多数招待されました。当日は、素晴らしい秋晴れの満月のもと、約300人の参加者が世界初の「古事記と宇宙」映像ライブコンサートを楽しみました。

「古事記と宇宙」とは、喜多郎氏の楽曲「古事記」に合わせて宇宙のさまざまな映像・画像を同時上映するという映像コンテンツで、柴田一成 花山天文台長の発案と喜多郎氏とのコラボレーションのもと、花山天文台と学術情報メディアセンターとの学内共同研究成果として2015年8月に完成したもので、芸術作品としてだけではなく、全編を鑑賞すると天文学入門になるように映像や画像が選ばれています。2016年には英語版DVDとライブコンサート用バージョンが完成し、同コンサートで初めての披露となりました。また、舞踏家の三上賀代氏が、喜多郎氏の演奏に合わせて素晴らしい舞踏を披露されました。

コンサートの冒頭には、橋本幸三 京都府教育次長(知事代理)、清水稔之 京都市教育企画監(市長代理)の祝辞があり、コンサートの最後には、ご多忙の中かけつけてくださった門川大作 京都市長の挨拶がありました。他にも宇宙飛行士である土井隆雄 学際融合教育研究推進センター(宇宙総合学研究ユニット)特定教授も登場し、応援コメントを寄せました。これには、招待されていた京都府下の高校生たちも大喜びでした。

喜多郎氏の演奏

三上氏の舞踊

コンサート最後の集合写真(左より柴田天文台長、喜多郎氏、門川市長、三上氏、土井特定教授

映像ライブコンサートの様子