京大の「実は!」Vol.43 「目指すは優勝奪還!少数精鋭で世界と戦う、学生フォーミュラチーム「京都大学KART」に迫る!」

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 「大学構内の工場で、1からクルマを作ってる学生がいるらしい・・・」

 そんな情報を広報Bが聞きつけたのは2015年の冬。

 その噂の工場へかけつけ、ガレージのような大きな青い扉を開くと・・・目に飛び込んできたのは、たくさんの大型機械と、本物のフォーミュラカー。

 そして、手を真っ黒にしながら、ひたむきにマシンと向き合う学生たちの姿。

 彼らの名は、「京都大学KART」(Kyoto Academic Racing Team)

 「全日本学生フォーミュラ大会」での日本一を目指して、自分たちの手で、1から、フォーミュラカー製作に挑むチームです。

 「ただ好きだから!」

 潔いほど純粋な気持ちで、まっすぐにマシンと向き合う彼らの、汗と涙の1年を追いました。

 彼らの目指すところは言うまでも無く、総合優勝!

 大会までの苦難の道のり、そして、果たして大会の結果はいかに・・・?

「全日本学生フォーミュラ」ってなに?

 全日本学生フォーミュラ(主催:公益社団法人 自動車技術会)は、学生たちが自らの手で、マネージメント・デザイン・製作・走行を行う学生モータースポーツです。アメリカで1981年に発足し、日本では2003年に第1回全日本大会が開催されて以来、今年で14回目。

ものづくりのすべてを学生たち自らの手で。

 主役である学生が、産学官民の支援のもと、自ら構想・設計・製作した車両により、ものづくりの総合力を競い、自動車技術や産業の発展・振興に貢献できる人材を育成することを目的に行われています。学生にとっては自己能力向上の貴重な場、企業に対しては将来を担う有能な人材発掘の場として、大きな意味をもっているのです。

 学生たちは、チームを組み、約1年かけてフォーミュラスタイルの小型レーシングカーを開発・製作します。問われるのはマシンの速さだけではありません。その1年間の制作プロセスはもちろん、競技会では、走行性能だけでなく、車両のマーケティング、企画・設計・製作、コスト等、ものづくりにおける総合力を競います。

 KARTも、この学生フォーミュラに第2回から継続参戦しており、2013年の大会ではなんと総合優勝をとった実績も!

 

 2016年の学生フォーミュラは9月6日(火曜日)~10日(土曜日)までの5日間、アツイ戦いを繰り広げました。

「京都大学KART」ってどんなチーム?

 KARTの誕生は2003年12月。今年で15年目を迎える老舗のチームです。

 現在の部員数は10名。少数精鋭ながら、車両の企画から設計・製作・テスト、そして渉外等に至るまで、全てを学生が協力し合って行っています。一人の人間が製作を含めた全ての活動に関わるという意味で、まさにベンチャー企業のようなチーム。

 ▼KARTの理念は以下のとおり。

目標は日本学生フォーミュラ大会で優勝すること。そして、私たちはこの活動を自分自身が成長するための場であると考え、勝利に固執して挑戦を避けるような教育的意味合いを失うことがないようにしています。この活動で得られる経験から、他の学生は持っていないキラリと光る何かを一人一人が身につけられるよう工夫をしています。
2016年を戦う、KARTの精鋭メンバーをご紹介します!

2016年のチームコンセプトは「クリティカルシンキング」

2016年の学生フォーミュラに挑む「KART」の主なメンバーたち!(2015年12月時点)

(左から、薗和希(総務担当・情修士2回)、中村葵(ブレーキ担当・工2回)、井上槙平(エアロ担当・工3回)、松本太斗(エンジン担当・工4回)、鈴木雅史(シャシ担当・工3回)、永井健太郎(エンジン担当・工2回)、早川健太郎(ステアリング担当・工3回))

プロフィール

そんなまっすぐなKARTの1年に、広報Bが密着しました!

大学生活を車づくりに捧げたメンバーたちの、汗と涙のストーリーに密着!

 噂を聞きつけ、広報Bが吉田キャンパス内の吉田工房、通称「工場」に初潜入したのは昨年の12月。

 青い大きなシャッター横の扉を開くと・・・そこはまさに工場!

 高い天井に広々した空間、そこにたくさんの大型機械が並んでいます。

「工場」の入り口。ここで車づくりが行われているとは!(左上)、工場内部は広々した空間。(右上)、あちこちに並ぶたくさんの機械や工具。(左下より3枚)、「部員は募集してるんですけど、少人数ゆえ手つかずで・・・」。ひっそりと隅っこに置かれたままの看板。(右下)

 いやあ、これは想像をはるかに超える本気度ではないですか・・・。

 この規模だと、さぞや大所帯のチームで取り組んでるんだろうと思いきや、なんと現在のコアメンバーは7名だそう!

 他大学の多くのチームが何十人単位で構成されている中、京大はすこぶる少数精鋭。少人数で活動しているため、例年勧誘活動に力をいれることができず、メンバー募集の意欲はあってもなかなか・・・とのこと。

 そして、部員のほとんどが入部当時は、車づくりに関しては未経験の初心者。経験しながら知識を積んで行くスタイルがKART流です。

 

フレーム製作(2015年12月~2016年3月頃)

 この時期は、車両設計をほぼ終えてフレーム製作に取り掛かり始めたタイミングでした。

 KARTの車両の特徴は、世界でも採用チームが少ない「アルミスペースフレーム」「軽量なカーボン製カウル」、そして基本性能をシンプルに追い求めた設計。過去12年間で培ってきたノウハウや知識で、それらを実現しています。

高度な工作機械もなんなく使いこなす姿は、さながらエンジニアの風格!

2016年度車両「KZ-RR14」
レーシングカーの「中身」って、こんなつくりになっていたんですね!

これは、円柱状の金属を削る「旋盤」という機械。細かい作業ゆえ、慎重に。

「ハンドグラインダ」でパイプの端面処理をしているところ。微妙なサイズ調整をします。

パーツ(キャッチタンク)の溶接位置を調整中。

着地完了!(4月頃)

 大会に向けて、ゴールデーンウィークも返上でマシン漬けのKARTメンバー。

 そんな彼らから、広報Bのもとに 「本年度の車両が着地したので見にきてください!」との連絡があり、工場に駆けつけました。(着地=タイヤ装着完了)

 おー、ついにタイヤが!すっかり車になってる!

着地した14号機。タイヤがつくと一気に車らしくなりますね!

 休日も朝から晩まで工場にこもりっきりで作業している彼ら。

 手は真っ黒、おまけにその手で顔をこするから顔まで真っ黒・・・。

 「今年の新歓も、人手不足でろくに勧誘できませんでした・・・」とガッカリ肩を落とすメンバー。そんな反省もしつつ、時間さえあれば工場内に一日中こもってマシンと向き合う彼ら。

 「とにかく好きなんで!」と屈託ない笑顔でマシンをみつめる彼らは、何だかキラキラしています。

ハンドル部分はこんなつくり。左右にある銀色のボタンで変速する仕組み。

アクセルとブレーキも必要最低限のサイズ。いかに必要な部分だけを残して削ぎ落とすかが重要。

このペットボトルは冷却水のキャッチタンク。この時期、とにかく走り始めるために、急場しのぎでつけたものだそう。

 

コックピットはドライバーがピタッと収まるギリギリのサイズ。狭いながらも緻密な運転操作ができるように設計されています!

工場内をキレイに保つこともKARTの鉄則。マメにお掃除をするのは永井くん。

技術支援をしていただいているヤマハ発動機株式会社で、エンジン整備の研修をさせてもらいました。スポンサー企業での勉強会なども、貴重な支援のひとつ。

 

シェイクダウン完了!(5月頃)

 そしてこのゴールデンウィーク中に、初走行も完了!

 今後はエアロパーツなどさらなる進化を遂げる予定である14号機。完成形になるのが待ち遠しいですね!

これからテスト走行を積んで、一つずつ課題をクリアしていきます!

コストレポート完成!(6月)

 そして6月、大会まであと3ヶ月。

 「本日、コストレポートが完成するので見に来てください!」との一報。

 コストレポートは、車体を作るにあたり、どのような素材を用い、どのような加工を施し、どれくらいのコストがかかったのか・・・など、製作プロセスをつぶさに記載した資料です。これも重要な審査のひとつ。

 〆切はこの日の24時消印有効。22時頃まで作業をしているとのことで、21時半頃に急いで駆けつけました。

 そこには、ゆうに20cmはあろうかという分厚いコストレポートをファイリングするメンバーたちが。

ぶ、分厚い・・・!完成した2016年度のコストレポートはこの厚み!みんなで分担して、2週間ほどで作ったそう。

最後にリーダーの松本くんがサイン。最初は英語にしようと練習していた松本くん。結局本番では日本語(笑)。みんなから見守られて、サイン完了!

この日は既に決まった車体のデザインも見せてもらいました。「今年はシンプルなかっこいい感じにしようかと!」

 

 「こんな分厚いレポート、本当にちゃんと見るのかなあ・・・?」という広報Bのつぶやきに、

 「それが、きっちり見られるんですよ~!そして審査の際に、かなり突っ込まれるんです!」と、部員からのツッコミが。

 実際のコスト審査では、車両コストを下げるためにとった方策やコスト管理の理解度、レポートの正確さなどが問われるんだそう。どんなツッコミにも対応できるように、ここもしっかりと押さえねば!

 ファイリング、サインが済んだら、最後の仕上げに付箋づけ。そして・・・22時20分、完成!

 分厚いレポートを自転車のカゴにのせて、郵便局へと届けるメンバーの背中を見送りました。

「コストレポート、完成しました!」

 

テスト走行開始。トラブルに次ぐトラブル・・・(6月~8月頃)

 ここからは、テスト走行を重ねて、本番に向けた「走り」の準備に入ります。

 本番まで何度もテスト走行を重ね、そのつど課題をクリアしていくのです。

テスト走行@DMG森精機株式会社

 この日は、いつもKARTを支援していただいているDMG森精機さんの会場提供協力のもと、テスト走行を行いました。

 しかし、広報Bが到着した際には、何やら慌ただしい雰囲気。

 どうもエンジントラブルのようです。長年KARTの顧問を務める山路伊和夫先生の指示のもと、全員で原因解明の真っ最中でした。

 

エンジンをかけると、明らかにいつもと違う異音が・・・。

異音を確認。山路先生の指示のもと、エンジン部分を再度確認するなど、できる限りの原因究明をしますが・・・

考えられうる原因を一つずつ潰していくも、どうにも原因不明。そこで、車体を上げて細かく確認することに。

上部分を解体して確認しても、傷などもなく、やはり原因がわからない。

 

 原因不明のまま走行するのは危険との判断から、結局この日は走行を諦めて引き返すことになりました。

 「何事も、決めるのは彼らの判断で」という山路先生。創立以来、もう15年間も一番近くでKARTを見守ってきています。

 「やはり学生ゆえ、どうしても製作のプロセスで手を抜いてしまったりするんです。でも、それがこうしてトラブルとなって必ず後に影響してくる。彼らと、実際に商品を作るメーカーのエンジニアとの違いはこういうところに出るんです。壁にぶつかることでそれを自覚し、彼らにもプロ意識を持って取り組んで欲しい」。

 いつも見守り、最低限のアシストは必ずしつつも、部員たちの自主性を何よりも重んじる。KARTにとって無くてはならない心強い存在です。

 この後も、本番までエンジントラブルに泣かされ続けたKART。一つずつクリアして、大会本番に向けて調整していきます。

そして、ついに本番!「第14回 全日本学生フォーミュラ大会」(9月6日~10日)レポート!

エコパ(小笠山総合運動公園・静岡県)で、5日間の熱い戦いが繰り広げられました!

 9月6日(火曜日)、第14回全日本学生フォーミュラ大会が開幕。

 大学生活を車づくりに捧げた学生たちの、長く、熱い戦いのスタートです!

 今年は、海外からの参加を含め過去最多の106チームがエントリー。KARTは、昨年リタイアに終わった悔しさを晴らし、3年ぶりの優勝奪還を目指して本大会に臨みました。

 

◆9月6日:大会初日、技術車検からスタート。

 大会初日は、ピットイン後、技術車検からスタート。

 今年は、エアロデバイスを外さずに車検を行えるよう例年以上に資料を用意し、スムーズに審査を受けることができました。1度目で合格とはいかなかったものの、再車検で無事通過。ドライバーテストも問題なく通過しました!

ピット設営完了。スタジアムをぐるりと囲む形で、106チームのピットが並びます。

 

◆9月7日:大会2日目、静的審査に臨む!

 2日目は、三つの静的審査(コスト、デザイン、プレゼンテーション)がありました。

 コスト審査では、部品の製造方法や製作工程を想定し、その実現性・正確性を競います。

 デザイン審査では、車両を前に、審査員に向けて設計方法や車両の性能について説明します。KARTは、各パーツの担当者がそれぞれのパーツについて熱心にアピールし、加点を狙いました。

 プレゼンテーション審査では、審査員を企業の役員と見立てて、自分たちの車両を売り込むプレゼンを行います。車両の特徴だけではなく、予想され得る車両の市場についてなど、事前に詳しく検討した内容も踏まえて発表を行いました。口ベタな我らKART。それでも、去年よりも高得点をとることができましたよ!

 さらにこの日は、車検(チルト試験、騒音試験、ブレーキテスト)も実施。すべて合格し、全車検を通過しました!

 

コスト審査。審査員からの細かい質問にも落ち着いてしっかりと答えていきます。

チルト試験。車両を60度傾けて、水やオイルが漏れないかを確認する試験です。

騒音試験。排気音量が規定以上になっていないかを確認する試験です。

 

KARTの設計図。もちろんこれも学生自らが製図。その緻密さは、まるでプロの設計士並み!

 

◆9月8日:大会3日目、動的審査スタート!

 3日目からは、動的審査のスタート。実際に「走る」審査です。

 動的審査では、旋回性能を競う「スキッドパッド」、加速性能を競う「アクセラレーション」、コースの走行タイムを競う「オートクロス」の3競技が行われました。

アクセラレーション

 KARTは、ピットオープン後すぐに車両の最終調整を行い、競技に参加する準備完了。スタジアムから離れた動的審査の会場へ移動するため、積載車待機列へ。

 しかーし!積載車での移動準備に時間がかかり、待機列は遅々として進まない・・・。結局2時間以上待機して、午前中の競技終了時刻直前で動的審査会場への移動が完了。アクセラレーションにはギリギリ間に合いましたが、そこでタイムアウト。午前中の競技は終了し、スキッドパッドに臨むことはできませんでした・・・。

会場へ移動するための積載車待機列。ここで2時間の痛いタイムロスが。

動的審査会場まで車両を移送するだけでも大がかりなんです。移送途中で故障しないよう慎重に。

無事に審査会場へ到着した時は、既に午前中の競技終了時刻直前。急いで走行ポジションへ。

 

アクセラレーションの走行待ち。ドライバーは松本くんです。

ギリギリ走行はできたものの、順位は23位にとどまりました。

オートクロス

 午後からは気持ちを切り替え、オートクロスに挑戦。

 この日はかなり不安定な天気で、路面もコンディションが悪い中、1人目のドライバー井上くんが好タイムを記録!その記録がKARTの最終記録となり、なんとオートクロス2位にランクイン!

 上位6校に入ると、競技の花形とも言える最終日の「エンデュラス ファイナルシックス」で走行することができます。これにより、KARTは最終日に走ることが決定しました。

オートクロス走行直前。ドライバーの井上くん、表情が変わる瞬間。

順調な走りを見せ、オートクロスは2位に!すごい!

 

◆9月9日:大会4日目、最終日に向けて入念なメンテナンス。

 4日目は、明日のメイン競技「エンデュランス」に向けての入念なメンテナンス日。

 エンデュランスは1周800mほどのコースの周回走行を行い、2人のドライバー合わせて約20kmを走行する競技で、耐久性と燃費を競います。長距離の走行に向けて、不安要素をなくすよう入念な車両整備を行いました。

 整備後は、動的エリアに移動してプラクティス走行。完走するのが難しい競技だそうで、ここでの走行はとっても重要。

ピットでしっかり整備。たった一つのボルトの緩みがリタイアにつながるため、徹底的にチェック。

プラクティス走行。スムーズに走行できてホッと一安心。

 

◆9月10日:大会最終日、花形競技エンデュランスに挑む。果たして・・・?

 そして、ついに大会最終日。

エンデュランス

 この日は、メイン競技であるエンデュランスと燃費競技がありました。3日目のオートクロス2位につけたKARTは、オートクロス1位であったオーストリアの強豪校「UAS Graz」との並走に。午前に車両アライメントをとり、万全の準備をもってプラクティスに臨みました。

 しかし・・・ピットに戻った後、シフト用のパーツが故障するなど相次いでトラブル発生。検討した結果、出走まで時間がないことから、部品の交換を断念し、ギアを3速に固定したままで走ることに・・・。

出走直前にトラブル続出。全員必死で整備にあたりましたが、故障部品の修理は間に合わず・・・。

不安なまなざしで出走の瞬間を見守るメンバー

 

出走待機中のKART。うしろには強豪UAS Grazが。

 「だ、大丈夫か、KART・・・?」

 ただただ心配しながら見守っていた広報Bですが、走り出したKARTを見てびっくり。

 インラップタイムが1分2秒414。なんと強豪Grazのタイムよりも速い!

 3速固定という苦肉の策でこのタイムはありえないらしく(技術系の京大関係者談)、奇跡としか思えぬその走行ぶりを祈るようにみつめました。

 

たくさんのギャラリーを前に、素晴らしい走りを見せたKART。

 その後も順調にタイムを刻んでいきます。ヨーロッパの強豪Grazもタイムを上げていき1分2秒008をマーク!両者互角のデ ッドヒート。

 ともに同じようなラップを刻んでいた8周目。・・・ん?何かがおかしい?!

 KARTのマシンが突然のスローダウン。そして完全にストップ。

 駆動系統のトラブルにより、そのまま無念のリタイヤ。総合24位という悔しい結果に終わりました。

無念のリタイヤに終わり、Grazの走行を見届けるドライバー井上くん。その横顔からは悔しさがにじみでていました。

◆◆◆

この1年を車づくりに捧げてきた学生たちの、長い長い戦いが終わりました。

この5日間の戦いのために、彼らは360日、ひたすらマシンと向き合ってきたといっても過言ではありません。

他のチームが何十人もの恵まれたメンバー数を有する中で、たった7人でこの戦いに挑んできたKART。

正解のない「未踏領域」への挑戦は、まさに研究と同じ。

「マシンにはウソがつけません。手を抜いたり、サボったところは、全部結果に出ます。帰ってすぐに、原因解明です!」

そう言っていた彼らの目は、もう次の「未踏領域」へと向かって進んでいるように見えました。

◆◆◆

KART顧問 山路伊和夫先生からのメッセージ

この「クルマづくり活動」が始まり、かれこれ15年携わっています。当時の学生はオジサン・オバサンになっていますが、バリバリ第一線で活躍してます。
やって良かったといわれると何となくうれしい気分です。

今振り返ると大人も子供も一生懸命でした。

分からないことばかり。
調べては、勉強し、設計し、作る。うまく機能しない、壊れる。再度設計。
着ている作業着は油まみれ。
手は真っ黒。洗ってもとれません。
これの繰り返しは今でも続いています。

これすなわち、経験。
考える力。アイデア。結果。喜び。
良い経験です。
悔しい体験、挫折の連続、みんな大きく育っています。
体験のほとんどは苦痛、それが「ものづくりを」一からしているKARTの面々。

大学って何ですか?
大学で何するのですか?

私もわかりません。
でも でも でも、この「場所」は、彼ら、彼女らにとっては無くてはならないところです。

この「場所」を大人は創らなければいけません。
1人でも100人でもチャレンジしたい子供がいるならば。
それが私の役目です。

それぞれの思いを載せた車は今日も走ります。
全てのパーツ、子供たちと同じです。どれ一つ欠けても上手く走りません。
複雑な部品も、単純な部品も無くてはならないものです。

人の役割、分かってくれたかな。
人の使い方、分かってくれたかな。

君たちはこれから社会でリーダになるのだから!

彼らには、また次の目標がやってきます。
もがき、苦しみ、一歩一歩前に進む子供たちに激励のパンチを!

目標に向かって、夢に向かってGO!

みなさん、KARTの挑戦、いかがでしたか?

「ものづくりのすべてを、1から、自分たちの手で。」

この挑戦でかけがえのないものを得た彼らは、初めて工場で出会ったときの、あどけなさの残る彼らとは違い、何倍もたくましく、力強く見えました。

まるで、バラバラの小さなパーツが形となり、ひとつの車となって、広い道をパワフルに走り出すように。

 

これからも、KARTの挑戦は続きます。

みなさん、ぜひ京大KARTを応援してくださいね!

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