2014年「チュラーロンコーン大学サマースクール」を実施しました。(2014年8月31日~9月13日)

ターゲット
公開日

「短期SENDプログラム」の一環として、本学から「チュラーロンコーン大学サマースクール」に5名の学生が参加しました。2週間の派遣で、タイ語・タイ文化についての講義を受講するとともに、タイ人学生との日本語・日本文化についての相互学習(共同発表)も行いました。また、実地研修(アユタヤ、エメラルド寺院)を行い、タイの歴史や文化に関する認識を深めました。

2週間の研修を通じて、タイの文化を理解することはもちろんのこと、日本語・日本文化を学び合うことにより、違う角度から自国の文化を見つめ直し、再発見する機会を得ることができました。現地で得た経験や文化に対する理解をさらに発展させ、またチュラーロンコーン大学の学生たちとの信頼関係を今後一層深めていくことが期待されます。

参加学生の報告

チュラーロンコーン大学サマースクール 班長
経済学部 学部4回生
山口裕也
報告会実施日:2014年10月8日(水曜日)

今回のタイ研修には、豊富なプログラムが用意されていた。例えば日本語の授業への参加、タイの宗教や文化に関する講義、そして古都・アユタヤや王宮などへの実地研修である。その中でも、私にとっての一番の学習成果といえるのが、プログラムの大半を構成していたタイ語の基礎を習得できたことである。これは文字通り、タイ語の基礎が身に付いたというだけにとどまらない。英語以外の外国語を体系的に学ぶチャンスはあまりなく、今回の経験は他の言語を学ぶ必要性が出てきたときに活きると思う。また、日本語を教える機会や、日本語を学んでいる人と交流するときにも役に立つのではないかと思う。さらに教育に関心を持っている私にとっては、外国人に対して、現地語をどのように教えられているのかを知ることができた点も収穫である。海外留学、国際交流への興味関心もさらに上がったと言える。

放課後はタイの学生にバンコクを案内してもらったり、現地の料理を紹介してもらったりした。個人的にバンコクには旅行で行ったことがあったが、今回は現地学生に付きっきりで案内してもらえたことで、私たちだけでは絶対に行き着けないようなところにたくさん行くことができた。これが旅行と留学の大きな違いであり、留学の醍醐味だと思う。また、日本に興味を持ち、日本語を一生懸命に学んでいる学生と2週間過ごすのは日本人としていい刺激になった。彼らとの関わりを通じ、自国や自分の言語についてもっと関心をもたなければいけないと思うことが何度もあった。

日本語の授業への参加を通して感じたのは、彼らの外国語の運用能力の高さ、またそれを支える教育制度のクオリティーの高さである。大学に入学して数ヶ月しか経っていないにも関わらず、日常会話レベルの日本語を話す人もいたし、そしてそこからさらに1年経つとその能力が大幅に向上していることに驚かされた。これは日本が見習うべきことである。また、文化講義や実地研修を通して感じたのは、タイ人にとって、宗教がいかに重要であるかということである。タイでは、生活と宗教が密接な関係にあることを再認識した。

このように研修プログラムでの経験を改めて振り返ってみると、タイ語基礎の習得という短期的な目標に加え、日本と世界をつなぐ架け橋となる人材にという大きな目標にも近づけたのではないかと思う。

タイ語の先生方と集合写真

実地研修:エメラルド寺院 王宮内の建築

現地学生と東北(イサン)料理を囲んで

タイ語講義:会話練習

日本文化をタイ学生へ伝える

短期SEND(Student Exchange - Nippon Discovery)プログラムについて

SENDプログラムとは、日本とASEANを始めとする世界各地との架け橋となるエキスパート人材の育成を目指す事業です。派遣学生は現地の言語や文化を学習するとともに、日本語指導支援や日本文化の紹介活動を行います。これらの活動を通じて、海外の学生に日本への関心を強めてもらうと同時に、世界に雄飛する日本として誇れる人材の育成を目指し、次世代における相互の信頼感を醸成することを主たる目的としています。

2014年度は、「大学の世界展開力強化事業-ASEAN諸国等との大学間交流形成支援-「開かれたASEAN+6」による日本再発見- SENDを核とした国際連携人材育成」およびJASSO奨学金(重点政策枠)の支援を受けて行っています。