2014年「香港中文大学サマースクール(中国語コース)」を実施しました。(2014年8月7日~30日)

ターゲット
公開日

「平成26年度大学間学生交流協定による短期留学プログラム(通称:東アジア短期留学プログラム)」※の一環として、本年度は本学から香港中文大学サマースクールに8名の学生が参加しました。各国から総勢40名弱の留学生が集い、4レベルにわたる講座で、中国語諸運用能力の向上を図り、レベルアップを獲得しました。

文化紹介においては、香港中文大学歴史学科教授陣・学生参加者を前に、明治維新の諸相および京都大学の歴史と現在について、英語、中国語でプレゼンテーションを行いました。

参加した本学生は、マカオや香港、深セン市等 へのツアーを通じて、世界遺産や、中国と西洋が融合する文化等に触れ、躍動する経済の発展を身をもって学び、教室の外では、広東語、普通語、香港英語のシャワーを浴び、美食を経験し、香港中文大学の学生ガイド達、各国の参加学生とそれら諸相について直接話し合うという貴重な機会を得ることができました。参加各員、大いに充実した心地よい疲労感をもって修了しました。この経験を今後の研鑽に活かすことが望まれます。

参加学生の報告

香港中文大学サマースクール(中国語コース)班長
法学部 学部4回生
櫛引実秀
(報告会実施日: 2014年9月5日(金曜日))

香港中文大学は山にある。山頂でもなく山奥でもなく、小さな山全体が大学なのである。その山の中で、気まぐれな天気に翻弄されながら、中国語を学ぶ。老師はみな大陸出身者か、台湾出身の方たちだ。4クラス、各10名程度、世界各国の学生と机を並べ、授業を受ける。留学生たちは、グループワークや昼食、放課後のサッカーなどを通じて、国籍を越えて互いに打ち解け合う。寮の2人部屋で、3週間寝食を共にする者もいる。円卓を埋め尽くすほどの点心料理を一緒につつけば、みな学生仲間である。

プログラムの途中、私たち京都大学のメンバー8名は、中文大学の歴史学科新2回生の学生たちに、京都大学の今昔と日本の歴史のプレゼンをした。その後の懇親会も大いに盛り上がり、縁の浅からぬ両校の絆を一段と深めることができた。

週末には、クラスのメンバーに加えて、中文大学の学生TAと共に、マカオや深センに繰り出す。かつてポルトガル領であったマカオでは、イギリスから返還された歴史を持つ香港とは異なる形の東西文化の融合を目と口で楽しみ、経済特区として中国国内第4位のGDPを誇る深センでは、この世界都市と中国という国の来し方行く末に想いを馳せた。

初学者が中国語を学ぶのに、香港ほど適切な環境はない。3週間のプログラムを終えて、私は思った。大抵の香港人は広東語、普通語(中国語)、英語のトリリンガルである。街中で、また学内で、普通語に困れば英語に頼ればよい。できる限り、普通語でトライはしてほしいのだけれど。

もし留学に悩んでいる方がいるのであれば、私はこの広東語を送りたい。

「モウマンタイ!(大丈夫)」

香港は、優しくあなたを受け入れてくれる。

最後に、このプログラムに携わっておられた双方の先生方、国際学生交流課の方々に、厚くお礼申しあげます。私たち参加者が滞りなくプログラムを終了できたことも、皆様のおかげです。本当にありがとうございました。

サマースクールプログラム参加者の集合写真

蒲慕州歴史学部学部長のウェルカムスピーチ

歴史学科の学生との集合写真

香港中文大学のキャンパスの風景(未圓湖)

「大学間学生交流協定による短期留学プログラム(通称:東アジア短期留学プログラム)」について

本学では、本学学生が各国の大学生との交流を深め、国際性を涵養し、外国語運用能力を向上させる機会として、「大学間学生交流協定による短期留学プログラム」を、年間7プログラム実施しています。本プログラムは、本学と派遣先大学との大学間学生交流協定に基づき、原則として学費免除で行われ、派遣された本学学生は、交換留学生と同等の身分で受け入れられます。平成26年度は、「大学の世界展開力強化事業 -ASEAN諸国等との大学間交流形成支援-「開かれたASEAN+6」による日本再発見  -SENDを核とした国際連携人材育成」、海外留学支援制度(短期派遣)(重点政策枠)JASSO奨学金および「京都大学若手人材海外派遣事業 ジョン万プログラム」の支援を受けて行われています。