留学のための語学試験

 留学の目的が定まり、留学先にも目処がつけば、その次に大事なことは語学の勉強です。国や留学方法が違っても、一般的に、留学には最低限の語学力が求められることが多いのです。語学留学が目的であっても、基礎的な構文や単語すら知らない人は、授業についていくのが困難だからです。

 言葉の勉強は決して簡単ではありません。不断の勉強が必要です。留学を考えたその日から、地道な努力を始めましょう。そしてその成果は必ず上がることを確信してください。

英語圏の語学試験

 ここでは代表的な例である英語圏のTOEFLとIELTSについて説明をします。

TOEFL - Test of English as a Foreign Language

 TOEFLとは、英語を母国語としない人々の英語力を測る試験です。米国の非営利教育団体The College BoardおよびThe Graduate Record Examinations Boardの委託で、米国・カナダの大学に留学を希望する外国人学生が、大学での授業についていける英語力を有しているかを評価するため、1964年に米国非営利教育団体であるEducational Testing Services(ETS)が開発した試験です。

TOEFLの点数はどの程度が必要か

 初期の紙ベースのテスト(PBT=Paper Based Test)に代わり、2000年からコンピューターベースのテスト(CBT=Computer Based Test)が行われていましたが、2006年で日本国内でのCBTは終了し、現在ではiBT(Internet Based Test)が主流で、時折PBTも実施されています。TOEFL iBTの満点は120点です。米国や豪州の大学は、TOEFLの必要得点を明記しています。多くの大学の学部では、留学生に対し、TOEFL得点をCBT213点以上としていますが、これはiBT80点に相当します。競争率の高い大学では、それより高い得点(CBT250点以上、iBT100点以上等)が要求される場合があります。

 大学院では、通常、学部以上に高いスコアを求められると考えたほうがよいでしょう。また、大学院では、専攻によってTOEFLの必要得点のばらつきが大きいので、詳細は、留学先の大学院の研究科に問い合わせてください。

 TOEFL213点は決して低いスコアではありません。このスコアを取るためには、日本人学生には厳しい勉強が必要です。いずれにしても、TOEFLで高得点を得ることが、英語圏での留学の重要なポイントとなりますので、早くから受験準備をすることが必要です。

Reading/Listening/Speaking/Writingの4部構成

 TOEFL iBTのテストは、Reading/Listening/Speaking/Writingのセクションに分かれ、テスト所要時間は4~4.5時間です。iBT、CBTの構成内容については、下記のCIEEのページに記載されています。

TOEFLについての詳細な情報

 TOEFLについては日本での業務委託を受けているCIEE日本代表部のページに詳細な情報が記載されていますので、まずよく読んでください。

TOEFLでの得点を上げるための勉強法

1.聞く力を上げよう

TOEFLで得点を上げるためには、読む、書く、聞く、がバランスよくできることが大事です。京都大学生は、読み書きについては、入試勉強で、そこそこの勉強をしてきていると思います。しかし、聞き取り能力については、多くの日本人がそうであるように、難しい人も多いでしょう。そこで英語を徹底的に聞くことが大事になります。
テレビ・ラジオのNHK英会話教室などに加えて、インターネットで聞ける英語放送を常時聞くことです。具体的にはBBCのWorld Serviceが一日中、ニュースを流しています。英国英語と米国英語の違いはありますが、米国発の情報など、米国人の英語もよく流れています。
BBCのWorld Serviceのサイトは以下でアクセスできます。

ここからListen to World ServiceのLISTEN LIVEを選んでください。24時間ニュースを聞くことができます。
また聞き取りの最初のやさしい問題は、授業の選択や図書館の利用法など、大学のキャンパスでの会話が中心となっており、このような会話は多くの市販の参考書に添付されています。

2.生きた英語を読もう

TOEFLの試験では英語の文法や、慣用的な用語法が試されることがあります。限られた時間内に、相当数の問題を解かねばならないので、ゆっくり考えている暇はありません。普段から英語の文章を多く読んでおく必要があります。
またTOEFLのテストにはさまざまな領域の言葉が出てきます。これをすべてカバーすることはできませんが、国際交流センター西隣にある留学生ラウンジ「きずな」にはTimeなど英語の雑誌がおいてあります。このような雑誌にも目を通して、興味のある記事は英語で読んでおきましょう。いろいろな言葉の使い方がわかってくるはずです。

3.作文力を上げよう

TOEFLのテストではWritingも重要です。あるテーマについて、30分という限られた時間内に、英語も文章構成もしっかりした文章を書くのは、決して容易なことではありません。普段から、英語で書くことに慣れるために、英作文の例文を身近な体験に書き換えてみたり、短い日記を英語でつけてみるのもいいでしょう。

4.コンピューター試験に慣れておこう

TOEFLの試験はコンピューターで行われます。試験の当日は使用方法等について説明がありますが、特に初めての人は緊張しますので、ぜひ事前に模擬練習をしておくことをお勧めします。模擬練習のCDはTOEFLの参考書に付属していることも多く、自分のPCで試すことができます。

TOEFL受験に際してのヒント

 TOEFLの申込は、電話やインターネットで行なえますが、その際にクレジットカードが必要です。また、インターネットでの申込では、あなたのメールアドレスが必要になりますが、非常に長いメールアドレスでは受け付けてもらえないようです。

 TOEFL受験に際しては、身分証明書としてパスポートが必要になります。早めに準備しておいてください。

IELTS - The International English Language Testing System

 IELTSは、英国、オーストラリア、ニュージーランド、北米の大学で受け入れられているテストで、試験を受けてから約2週間で結果通知が受けられます。

 IELTSテストのタイプは一つのみですが、リーディングとライティングに関してはアカデミック(大学)、あるいはジェネラル・トレーニング(一般)のいずれかのモジュールを選ぶことができます。通常、英国等の高等教育機関で勉強することを計画しているなら、アカデミックとなります。詳しいことは出願先に確かめてください。
テスト結果には、バンド(成績)が記載され、総合力のほかにリスニング、リーディング、ライティング、スピーキング各分野の能力がそれぞれ1から9の得点域で表示されます。1は全くの初心者に、9は英語を完全に理解した上で適正、正確、流暢に使用することができるエキスパートに、それぞれ対応しています。イギリスの大学に入学するために必要な平均スコアは6.5程度です。

その他の語学試験

 英語以外の言葉についても、留学に最低限必要な語学力というものがあり、公的な語学試験の証明が求められる場合があります。

ドイツ語(ゲーテ・インスティトゥートのドイツ語検定 ZD、KDS、GDS)

 ドイツ語教育と国際文化交流の振興を目的とするゲーテ・インスティトゥートは、ドイツ連邦共和国の公益団体で、76カ国に125の支部を置き、本部はミュンヘンとボンにあります。

 日本では、東京、大阪、京都にあり、ゲーテ・インスティトゥート京都支部は、「京都ドイツ文化センター」という名称で、日本とドイツの交流をより深いものにするために、文化的、社会的、科学的、またその他いろいろなテーマのもとに、多彩な文化的催し物を企画、後援しています。

 東京と関西で、受験できるレベルなどが異なるので、詳細はゲーテ・インスティトゥートのホームページで確認してください。

ZD ドイツ語基礎統一試験

この試験の合格証は、ドイツ・スイス・オーストリアで話されている標準ドイツ語の基礎能力を証明するものです。ゲーテ・インスティトゥートのドイツ語講座を基準とした場合、およそ400時限から500時限程度の授業を履修した人のレベルです。ZD合格のためには、約2000語の基礎的な語彙と基本的な文法を習得していることが必要で、日常生活場面で適切な意思疎通がはかれる程度の会話力および文章理解力・文章表現力が求められます。

KDS/GDS ドイツ語ディプロム試験

「外国語としてのドイツ語ディプロム」は、ミュンヘン大学 Ludwig-Maximilians-Universitaet Muenchen の委託を受けてゲーテ・インスティトゥートが授与する資格です。 対象者はドイツ語を母国語としない18歳以上の成人です。KDSに合格するとドイツの大学入学の際の語学試験(DSH)が免除されます。GDSは、外国人としてドイツ語を学ぶ人が取得できる最高レベルの資格です。大学入学の語学試験が免除されるのはもちろん、世界中の企業で、ドイツ語をほぼ母国語のように使えることを証明するものとして、高く評価されています。また、GDSの合格証を初級ドイツ語教師の資格として認める国もあります。KDSおよびGDSは、毎年2回、5月と11月に、全世界共通日程で実施されます。

フランス語(フランス文部省認定フランス語資格試験(DELF、DALF))

 DELF(A1、A2、B1、B2)、DALF(C1、C2)という6つのディプロム(証書)が発行されます。DALF C1を取得すると、フランスの大学の学部留学の際に、語学評価試験が免除されます。また、フランス政府給費留学試験の一部が免除されます。

 試験会場や日程などの詳細は、アンスティチュ・フランセ関西(旧関西日仏学館)のホームページで確認してください。