平成27年度京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻専門職学位課程入試における出題ミスについて

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このたび、平成27年度医学研究科社会健康医学系専攻専門職学位課程一般選抜(社会人特別選抜含む)の問題の一部に出題ミスがあることが判明しました。

この事実を厳粛に受け止め、再発防止のためにも深く反省して、ここに発表します。

1. 出題ミスの内容

平成26年8月26日(火曜日)に実施した医学研究科社会健康医学系専攻専門職学位課程入学試験における筆答試問において、「社会健康医学」の問題【1】の本文中、以下のとおり問題文(日本語文・英語文、同一の内容を併記で出題)のうち、英語の問題文が間違っていることが判明した。

2.出題ミス発見の経緯

社会健康医学系専攻の募集人員は34名で、受験者数65名が「社会健康医学」を受験した。

「社会健康医学」筆答試問終了約30分前に、受験者から指摘があり、出題者に確認のうえ約25分前に訂正を板書した。

なお、「社会健康医学」の試験時間は10時50分~12時30分の1時間40分である。

3.採点方法および受験者への周知について

医学研究科においては、25分の解答時間で問題訂正の周知は十分であると判断したが、受験生から問題訂正による解答時間が不十分であったとの指摘を受け、緊急に答案を調査した結果、問題【1】を選択した43名のうち英語で本問を解答した4名については出題ミスの影響は皆無ではないと判断した。このため、当該問題を選択した者が不利益を被ることがないよう、問題【1】を選択し、英語で解答した4名については、問題【1】にかかる配点を満点として取り扱う。

なお、問題【1】を選択しなかった受験者、日本語で解答した受験者に合否に影響がないことを確認済みである。

受験者には、文書にて通知する予定である。

4.出題ミスの起こった原因とチェック体制について

問題については、次のような順序にしたがってチェックを行ったが、ミスの発見には至らなかった。

  1. 出題委員が問題案作成
  2. 当該問題領域の責任委員が確認
  3. 出題部会を開催し部会委員で確認を行い必要に応じて訂正
  4. 訂正を部会長が確認
  5. 英語表現のネイティブチェックの上、出題委員に返却
  6. 出題委員が修正
  7. 責任委員が受取り確認
  8. 部会長が確認し必要に応じて出題委員に修正指示
  9. 最終版問題を作成、部会長が最終点検

5.今後の対応策

医学研究科は、出題ミス防止について、努力しているところであるが、今回、このような出題ミスが起こったことは大変遺憾である。

今後は医学研究科で策定した出題ミス防止のための入試問題点検チェックマニュアルの実施を徹底するとともに、試験問題の作成、チェック体制の問題点を再度見直すことを検討する。これらの対策を徹底することにより、二度と出題ミスのない体制を構築する所存である。最終点検も出題委員とは異なる複数の委員が入念に行うことにより、医学研究科として再発防止に努めたい。