上杉志成 物質-細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)副拠点長(化学研究所教授)の第49回市村学術賞貢献賞受賞式が行われました。(2017年4月26日)

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上杉志成 物質-細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)副拠点長(化学研究所教授)が第49回市村学術賞貢献賞を受賞し、2017年4月26日に帝国ホテル東京で受賞式が行われました。

同賞は、大学ならびに研究機関で行われた研究のうち、学術分野の進展に貢献し、実用化の可能性のある研究に功績のあった技術研究者またはグループに贈呈される賞であり、今回、「細胞治療を効率化する合成化合物」に関する研究が評価されて受賞に至りました。

上杉副拠点長は、合成小分子化合物でヒト細胞の基本的性質を操作・検出して、再生・細胞治療の効率を高める、四つの化合物とそれを用いた技術を開発しました。(1)細胞移植を効率化する化合物、(2)分化促進化合物(心筋と膵β細胞への分化促進)、(3)ヒト幹細胞可視化化合物「Kyoto Probe‐1」、(4)残存ヒト幹細胞を除去して細胞移植の安全性を高める化合物 の四つです。化合物の最大の利点は、安価で大量生産が行えることです。再生・細胞治療は高価であることが問題の一つとなっていますが、化合物で治療を効率化できれば治療コストが軽減され、世界中のより多くの人々に治療の恩恵が行き渡ることが期待できます。

受賞の様子

上杉副拠点長(写真右)

「細胞治療を効率化する合成化合物」に関する研究

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