経営管理研究部・教育部 創立10周年記念講演会・式典・祝賀会を開催しました。(2016年10月22日)

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2006年4月に創立された経営管理研究部・教育部が、2016年4月1日に10周年を迎えたことを記念し、百周年時計台記念館において、記念講演会・式典・祝賀会を開催しました。学内外より約400名が参加しました。

記念講演会では、アナリー・サクセニアン カリフォルニア大学バークレー校スクール・オブ・インフォメーション学部長が「次世代に向けた高度専門職業人・経営管理人材の教育」と題して基調講演を行いました。「これからのビジネススクールはこれまでのそれとは異なり、デザイン思考、学際的問題解決、チームワーク、経験学習とリフレクション、倫理とデザインにおける価値という五つの専門性を重視するべきだ」とのお話がありました。次に、南場智子 株式会社ディー・エヌ・エー取締役会長が、自らの起業体験をもとに「京大ビジネススクールを私が好きにして良いと言われたら」と題して特別講演を行いました。講演の中で、南場取締役会長は「コンサルタントの経験やビジネススクールでの学びは必ずしも起業では通用しなかった。だから自らビジネスを実行するということを中心にすえた、起業ベースの大学院をつくりたい」と提起されました。続いて、小林潔司 経営管理研究部・教育部教授が、「文理融合型ビジネススクールの発展をめざして」と題して特別報告を行い、「学問の文理融合はとても難しいが、ビジネス教育は文理融合なしにはありえない」と話しました。講演会の最後には卒業生の3名による特別セッションがあり、赤坂美保氏(5期生)による「グローバルM&Aの仕事で活躍するとともに育休ママが学ぶMBA講座の展開について」、小間裕康氏(4期生)による「電気自動車メーカー GLMを起業経営について」、ソボダチョイ氏(1期生)による「P&Gを経てエモーション、健康をキーにした起業独立について」との報告がありました。同講演会は、まさしく「起業」が未来をつくるという強いメッセージを来聴者に訴えるものとなりました。

次に行われた記念式典は、京都大学交響楽団の弦楽四重奏によるハイドンの「日の出」、エルガーの「愛の挨拶」の演奏で始まりました。若林靖永 経営管理研究部長・教育部長の開式の辞のあと、まず、阿曽沼慎司 理事が産官学連携における同研究部・教育部の展開について触れ、大学としての祝辞を述べました。来賓である幸田博人 みずほ証券株式会社代表取締役副社長が「寄附講座を通じて同研究部・教育部と連携して、さまざまな有意義な教育プログラムの開発等に取り組んできたこと」、浅野敦行 文部科学省高等教育局専門教育課長が「専門職大学院制度の意義について触れ、同研究部・教育部が経営分野の専門職大学院として大きな成果を上げていること」、伊藤文雄 一般社団法人ABEST21理事長が「同法人がすすめる経営分野専門職大学院の認証評価の仕組みについて触れ、同研究部・教育部の審査結果が2校しかないA評価であること」、山田啓二 京都府知事の代理として参加された山内修一 副知事が「京都府下での観光、道路等公共インフラの管理などについて同研究部・教育部と連携した取り組みがすすめられていること」など、それぞれ祝辞を述べられました。

記念式典後に開催された祝賀会では、経営管理研究部・教育部と関わりのある自治体・企業・団体等の代表や在籍した教職員、修了生と現役院生が参加し、熱心に歓談する場となりました。まず門川大作 京都市長が「中小企業の多い京都における、中小企業の経営改善につながる活躍を期待したい」と祝辞を述べられました。吉田和男 初代経営管理研究部長・教育部長の乾杯の挨拶の後、成生達彦 同教授(第2代研究部長)、小林教授(第3代)、徳賀芳弘 副学長(第4代)、河野宏隆 経営管理研究部・教育部教授(第5代)と歴代研究部長・教育部長が挨拶しました。続いて、港湾寄附講座の鬼頭平三 一般社団法人みなと総合研究財団理事長の代理で山縣宣彦 同理事、本事業の共催団体でもある一般社団法人京都ビジネスリサーチセンターの平尾良昭 同事務局長の祝辞がありました。最後に、当日午前に開催された経営管理大学院同窓会総会で会長に選出された大森充氏の祝辞の後、修了生一人あたり1分1枚スライドというショートプレゼンテーションを修了生10名により行いました。戸田圭一 経営管理研究副部長・教育副部長の閉会挨拶により、すべての事業が終了しました。

左から、サクセニアン学部長、南場会長、小林教授

左から、阿曽沼理事、幸田副社長、浅野課長

左から、伊藤理事長、山内副知事、門川市長

講演者および来賓