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2005年9月28日

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寄附講座「日中環境技術研究講座」の設置と「京都大学―清華大学環境技術共同研究・教育センター」の開設について

京都大学大学院工学研究科

 京都大学大学院工学研究科(研究科長 荒木光彦)は日中環境技術研究の発展と人材育成のために、平成17年10月1日から3年間にわたって、「日中環境技術研究講座」を設置し、当該講座の研究・教育活動の拠点として中国深セン(土へんに川)市にある清華大学深セン研究生院内に「京都大学―清華大学環境技術共同研究・教育センター」を開設することといたしました。

  この寄附講座は、環境産業関連企業29社による寄附に基づいて設置するもので、中国・清華大学と研究・教育・実務を協働し、学術交流・環境技術普及・新技術開発・人材育成を発展させることとしております。本寄附講座の担当教員は、教授を工学研究科都市環境工学専攻の津野 洋教授が兼任し、管 ユン*涛助教授(*しんにゅうに云)、水野忠雄助手を迎え、中国深セン地方を中心に、

  1京都大学学生(都市環境工学専攻)への教育(主に研究指導)
  2日本の行政・産業界との共同研究
  3清華大学学生(主に深?研究生院学生)への教育(講義と学生指導)
  4中国の行政・産業界との共同研究

  を、主要な活動とします。

 環境技術に関する研究・教育は現地で行うのが最も有効であるとの考えから主要な活動の拠点を中国国内に確保している点が本寄附講座の特徴であり、そのために工学研究科では去る6月10日、清華大学深?研究生院との間で「京都大学―清華大学環境技術共同研究・教育センター設置に関する覚書」を交わしております。
この講座の主要な研究テーマは、日本・中国両国で共通する必要性・緊急性の高い環境問題に関するものであり、具体的には、下記の分野を対象としています。

  1. 広流域環境汚染問題(珠江流域でのPOPsや重金属による汚染など)と管理(リモートセンシング・GIS他)
  2. 未活用再生可能エネルギー(埋立地ガスや都市・産業廃棄物その他バイオマス)の利用技術の開発と温室効果ガスの削減計画
  3. 省エネルギー・省資源型クリーナー技術(廃水処理・大気汚染制御・固形廃棄物処理処分)の開発と普及
  4. 水・汚濁物循環(上水道・下水道)とリスク(水系感染症など)管理
  5. 循環型社会を支えるクリーナープロダクション技術の開発と普及